51:ポーラのおもらし

 エレザのスカートと同じ構造で、ヒモで縛って留めているショートパンツ。前部にその結び目はあるんだが……


「ほ、本当に俺が脱がせて良いの?」


 キモいくらい息があがってる。ポーラからの頷きが返って来たので、俺は恐る恐る彼女の後ろに立つ。そして股間部へ手を伸ばし、ヒモを掴んだ。思わず生唾を飲んでしまい、ゴクッと喉が鳴る。

 女の子の服を脱がす。そんなイベントが、まさか俺の身に起こるなんて。手に力が入り過ぎる。ヒモを通り越して、ポーラの下腹部を押してしまった。


「ひゃん」


 女の子らしい可愛い悲鳴。またも理性がゴリッと削られる。


「げ、限界が近いから……刺激しないで欲しいんだよ」


「ご、ごめん」


 ヒモを慎重に引っ張る。蝶々結びのそれは簡単にほどけ、ストンとショートパンツが地面に落ちた。少しだけ体を離し、次はドロワーズを……


「え」


 真ん丸、真っ白のお尻が見えた。


「ポ、ポーラ……下着は?」


「ショートパンツの時は穿かないんだよ。そんな短いのは無いから」


 そうか。日本にある女性用のパンティータイプなんて無いもんな。


「う、うう。も、もう漏れそうなんだよ」


「あ、ちょっと待って」


 前に回り込もうとするが、


「だ、ダメなんだよ! 前からだと……見えちゃうんだよ」


 み、見えちゃう。モロにオシッコが出るところが。見たい、という気持ちも当然あるが、ポーラを傷つけるのは本意じゃない。本能にガンガン脳を揺さぶられながらも、


「じゃ、じゃあ引き続き後ろからするね?」


 なんとかそれだけ絞り出した。興奮で息が荒くなるのを必死に抑えつけながら、ビンをそっと彼女の体の前に。ほとんどピタリ抱き着く格好で、俺の太ももにポーラの桃尻が当たる。


「……」


 上から、ポーラの尿道を……

 み、見えない。爆乳が視界を塞ぎ、とてもじゃないが、下半身なんて。


「えっと」


 それでも手探りでビンの口を宛がおうと。伸ばした指先が何かに触れた。プニッと柔らかく、少し盛り上がった……なんだこれ。


「ひゃん……ダメ……なんだよ」


 弱々しくも甘い声。

 あ……これ。土手さんだ。気付いた瞬間、脳が焼けたかと思うほどの興奮に襲われる。と、同時。


「も、もう……」


 チョロッと。土手さんに触れたのとは別の指に何か液体がかかった。ぬるいを通り越して、ホカホカ。人肌の温度くらいか。

 あっ、と気付く。ポーラの黄金水だ。採取しなくては!


「っ!」


 ビンの小さな口に宛がうのは諦め、それを離し、両掌で皿を作る。


「や、やあ〜〜」


 耳まで赤くなってるポーラ。しゃがみ込みたいのだろうけど、俺の掌皿が股間のすぐ真下にあるため、成す術がない。ただ立って、辱められる以外には。


「う、うう……」


 恥じらいながら、オシッコを漏らしてしまう女の子が、こんなにもエッチだなんて今まで知らなかった。学校でも会社でも教えてくれなかった。


 ――チョロロ


 やがて最後の残尿も切れたみたいで。放出は止まった。


「……」


 ああ……女神様。私はこの島で生きています。アナタの深い慈悲が、人の力では決して成し得ない奇跡が、私をここまで高め、幸福へと押し上げているのです。


『唐突に外国語翻訳みたいな文章で感謝するのやめろ。キモい』


 なんか一瞬、ツッコミが聞こえた気がするが、気にしない。今はただこの掌に在る温もりを感じていたい。


「あ、アキラ……お股を拭きたいんだよ。どうすれば……」


 あ、ああ。そうか。今、俺の腕が後ろからポーラの股間前に伸びて輪のように組まれている状態だ。いわばフラフープの輪っかみたいな。このままじゃ、ポーラは動けない。


 俺は掌の中の宝物を零さないよう、慎重にしゃがむ。地面との距離を測りながら、ゆっくりと。

 それでポーラも察したのだろう。俺の組んだ腕の上を跨ぐように足を上げた。


「そうそう」


 それで抜けれるでしょ。と、顔を上げた時。


「ん!?」


 真っ白でシミ1つないお尻が鼻のすぐ前に。ツンとアンモニアのニオイ。オシッコ出したての陰部の香りを、偶然にも嗅ぎ取ってしまった。


 そのまま、ポーラのお尻は遠ざかる。輪を跨いでタタタと駆けていくプリプリのお尻を呆然と見送る。

 あまりの生々しさ。トランクスの中がもう斥候兵たちの亡骸でビショビショだった。


『放心してる場合じゃないよ。素材がチロチロ零れてる』


 女神さんの指摘に、我に返る。そうだ。掌で作った皿だと、どうしたって少しずつ隙間から漏れていく。

 もったいない。慌てて口元へ。


『まだ我に返ってないじゃないか。落ち着いて』


 あ、ああ。そうだった。飲むんじゃなくて、ビンに移さないと。さっき咄嗟に離した陶器ビンは(林の土は柔らかいため)割れてはいないようだが、両手が塞がった状態では拾いようもない。


『錬金釜を呼んでごらん』


(え?)


『レシピ帳や地図帳が自在なのは知ってると思うけど、釜もいけるハズだよ』


 マジか。

 試しに心の中で念じてみる。するとたちまち。目の前に七色の眩い光が。そしてその発光が収まると、確かにあの古い鉄製の釜が鎮座していた。中の虹色水も健在だ。


(ていうか……これが出来るんだったら、探索先での錬成も可能になるな)


 活動の幅が広がりそうだ。ありがてえ。


「それじゃあ、ポーラのオシッコを流し入れて……」


 七色の水の中に投入。

 というところで、ポーラ本人も戻ってきた。手に葉っぱを持っている。


「……う、うう」


 俺と目を合わせないまま、葉っぱを差し出してくる。これで手を拭けということらしい。俺は最後に一度だけ手のニオイを嗅いで、


「は、恥ずかしいからやめて欲しいんだよ!」


 ポーラに怒られるのだった。

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