私は前よりいい表情をしている気がする。

表現をしたい、するようになってから明確に何かが変わっていく感じがする。

多分、これは自信だと思う。

こんな大胆な動きをしても受け止めてくれる人がいるって知ったから。

どんなめちゃくちゃでも笑ってくれる人がいるって知ったから。

私のセンスやユーモアを褒めてくれる人がいるって知ったから。

私はそれをもっと出したいと思った。

私は良い仲間に出会えたんだと思う。

この子達に出会えなければこんなにも満たされる高校生活を送ってこなかったと思う。

大好きで最高の友達。

高校演劇でも僅か部員1ケタの弱小校だし

強豪に行った方が学べたかもと思うけど、

この仲間に出会えなかった世界線に

私が今目指す未来はないと思う。

演劇の出来る未来に行きたい。役者として大きな舞台に立ちたい。

そのために演劇を学べる大学へ行って、しっかり学びたい。

そのために堂々とこういう未来を辿ってみせると宣言する。

毎日筋トレと発声滑舌練習を欠かさずやる。勉強もしっかりする。

自分に自信を持てるようになってきても

夢をこれから叶える実感はまだ無い。

でも恵まれた経験と環境があって良かった。

ダンスを習っていてよかった。合唱も本気でやっていて良かった。

この学校に来てよかった。演劇が好きな先生と会えて良かった。

そして隣には同じ志を持つライバルもいる。

私に自信を持たせてくれた張本人であり、高め合える仲間であり、私よりも大袈裟で人と打ち解けやすくて誰より褒めるのが上手いライバル。

だから、貴方より大胆な演技を出来る気はしないけど、まるで物語の主人公のような貴方から主役を奪える気はしないけど、

貴方に対しての完璧な模倣を習得して、私の方法で今度こそ勝ってやる。

貴方みたいな豪快で気配り上手な、身体全身で元気さを表現する思い切った演技を私もやってやる。

もちろん貴方より上手い人はたくさんいる。

でも私が1番直さなきゃいけないことを貴方は軽々と出来てしまうから、1番お手本になるのは貴方なんだ。

出会えて良かった、本当に。

絶対役者になってそれでご飯を食べる。無謀だとは思わない。

貴方みたいに自然に人と仲良くなって色んな人と交流して親睦を深めて、

それでいて今の私みたいな努力を続けていれば絶対叶う。

やってやるよやってやる。

弱音吐いてうじうじして努力してない自分を変えてやる。

みてろよ絶対後悔しない道へ進んでやるんだから。