第3話
俺はここからどうすればいいんだ……
あの後すぐに同じハーピィが戻ってきてそのまま俺を掴んで下まで連れてきてくれたのはいいけど、そのままなんかでかい家まで連れてこられて正直ついていけてない。
「セアカヒリウセレリソシバュンテシヤミエカゼムジ…」
「ヒシギズホスニンテカバュモォ…」
俺の知らない言語で話を進めないでくれ、たぶん俺の話なんだよな、ちょくちょく俺の方見てくるし。というかあの人?ハーピィ、なんかすごい偉そうというか長老っぽいんだけど…、何か問題でも起こしただろうか?横のハーピィに連れてこられただけなんだけど。
そういえば助けられたのか。なんか化け物から逃げてたら違う化け物に捕まったって感覚だったから忘れてたけど、危ないところを助けてもらったんだよな。ここの言語で感謝を伝えたいが解らないんだよな…。
「ホセハリシヒメダソクシメエス?」
「うーん、ヘカナカナクスンテヒシナキモォ」
異世界に行って1番に必要なのは翻訳能力だな、こういうのはチート以前の基本装備だと思うんだけど。
英語ですら難しいのに、習ったことのない言語を一からか…まあ無理ではないと思うけど。
「ハヲエズンテ、ホセハズルカジエコネワ」
「テテリステ?」
「ホセハズロケタクセカゼハモ」
「ホネテモ」
「ワエハ!サケバュテヒエス!」
「ん?終わったのか?」
「ユィキホスカンテユ、ダミ、ヒケスニワメハマ!」
なんだかよくわからないけど俺にとってはいい方向に進んだみたいだな。多分。
「まあ、よろしく」
俺は彼女…でいいのか?多分女性だよな、ハーピィでもそこは合ってると思うけど。あ、そういえば名前聞いてないな
「ちょっと待って!」
「?」
「俺、優、ゆ・う」
自分を指しながら名乗る
「ユウ?ウンセリンノオ?」
「えっと、うん、優」
「ユウ、ホセハキシリィ」
ホセハっていうのは一人称だよな、さっきから何度も出る言葉だからそれは解る。つまりシリィが名前か。
「シリィ…で、合ってるよな?」
解らないだろうに確認を取る
「サエシリィ、シリィ・ホーネシア」
ホーネシア…あ、苗字か
「俺はユウ・マイドリ、よろしく、シリィ」
「ホスィセユウ、ワメハマモ!」
わかんねえ、ワメハマモ?よろしくって意味だと思っておこう。
「ユウ、テノスニチスエリキホセハリテオワ、ヒケスニユウミイチギハヲ」
ユウが他の言葉に混ざって余計わかりにくくなったな。2回目のユウは俺の名前で合ってるのか?
固有名詞があれば解りやすくなると思ったんだけどな…。なるべく早く翻訳はできるようになりたいな。
「ヒヒ!ヒヒズホセハリテオ」
ヒヒ?…家か。これが私の家ってことかな?多分。
「オカレヲハンテダウズィタ!」
ああ、入れと。翻訳無くても割と解るもんだ。そういえば他の奴らは大丈夫だろうか?翻訳能力とかあればいいけど…
無いよな。流石に能力一律じゃなかったら不公平すぎる。
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