第70話 十二月二十四日
十二月二十四日。朝からせわしなかった。雪は降っていたけれど、積もってもすぐに消えるような日々で、この夜は音もなく雪が降ってくれないかと期待はしていた。掃除をしたり、料理の下ごしらえをしたりの時間はあっという間に昼を過ぎ、思いついてそばをゆでるという大みそか感を先取りしたクリスマスの昼食となった。
午後はダイニングチェアに座ったままの短い昼寝をして、出かけた。夕方に神様へ挨拶するのは失礼と、とある女神によって教授されていたので、十四時前近くのお宮さんを参拝した。祭神は弁天さまではなかったが。
それからスーパーへ。取り立てて買うものはなかったが、特売品や安い品の確認気分だった。
帰宅してからは時代劇を見て過ごした。
十九時、スパークリングワインとローストチキン、クリームシチューを食す。食後、一時間後にショートケーキと紅茶。飾りつけなどをしてなかったせいか、いまいち盛り上がりはしなかった。が、年中行事としては全うしたと言える。
その晩は日をまたいで二時まで、どうにかこうにかして起きていた。何度か居間の戸を開けて玄関を覗いた。
寝る前に洗面所で歯磨きをしている最中、窓の外を見た。雪はもう降ってなかった。視界の範囲でうっすらと残る地面の雪に足跡はなかった。
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