何度倒してもタイムリープして挑んでくる勇者が怖すぎる

ＳＬＧ的な。というとアレなんだけど、不死身というわけではなく、
時間を巻き戻されてブンドドに付き合わされている魔王軍総司令さま。

ちょっとしたホラーを人外勢力である魔王軍総司令の立場から見た物語。

大変よろしいと思います。

何度も復活してはパワーアップしてくる勇者に頭を抱えるアドラブルを応援したくなります。
今度こそどうかなって欲しい。アドラブル、負けないで！

※読み合い企画からのレビューです

魔王軍総司令官アドラブルは悩んでいた
たとえ勇者を倒したとしても、一年間時が巻き戻り、さらに強くなって戻ってくるからだ
その繰り返しは既に19回目を迎えていた──という導入から始まる本作品は、ある種の死に戻り系の物語であるにも関わらず、その内容はかなり特殊である

まず、死に戻りをしているのは、主人公であるアドラブルではなく、勇者のほうである
にも関わらずアドラブルは繰り返しを知覚しており、互いに互いの行動を読み合うため、どちらが絶対的有利というわけでもない
この対立構造は将棋やチェスを思わせる
しかも、この繰り返しは、恐らく勇者が魔王を倒すまで終わらない…続きを読む

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（314文字）

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（103文字）

具体的な物語展開と描写が特徴的な小説作品だと思います。


読者の皆様にお勧めします。

設定もユニークだしキャラも魅力的でとても面白い。更新されたらすぐに読みたくなる。★数千あって良いと思うクオリティなのに注目が薄過ぎる、なぜ。

舞台が主人公と勇者の最終決戦の準備以降にフォーカスされていて世界観を理解しやすく次の展開が気になるし、主人公も勇者もタイムリープで学習しあっていくことで互いに行動が成長していくのもアツい。文章も読みやすくて良い。

更新が続けばこの面白さならそのうち広まるはずなので、是非このまま頑張って欲しい

魔王軍側の視点の珍しいタイムリープもの。
読み進めると、色々な獣タイプを取りそろえた魔王軍の面々が可愛い。
勇者側も火力バカの魔法使いなど愛せるキャラがいて、どちらが最終的に勝つのかリアルタイムに追いたくなるお話です。

勇者サイドの描写がなく、敵側からの視点で淡々と進んでおり、新鮮な構図の物語です。
話が進むにつれて、どんどん詰みそうな気がするので、そこをどう展開していくのか期待しています。
埋もれているのがもったいない良作かなと思っています。


追記：
レビューを書いて以降、勇者視点の物語も挟まるようになり、そちらの事情もわかるように。
ますます面白くなっています。