第6話コットンクイーン

コトッとなって、狂わしい

ことことわかして、沸騰する。

湯が沸くまでに、拍手がすれば、夜間のやかんは沸き立って、シュウッと湯気が、漏れている

煽情的な面もちで、走るお湯が、こぼれたら、感動的なサインです。

いい日になって、いい気分。

コットンパックの女の子、思い出しては、肌触り。

やかんが夜間に騒いでる。

ざわりとしたら、ピーっとなる。

沸いたお湯をカップに注ぎ、そそる女の肢体を感じ、そぎ落としていく苦悩から、わんが映えては、茶柱立つ。

幸運なんて、訪れない。

気分はいいけどそれだけだ。

消えない苦悩にお茶濁す。

コットンパックの女の子、ことりとわん置き、わんわん鳴いて、外の犬が、吠えている。

月に叫んだ野良犬は、いい夢見てるかスズメさん

何のことでもない、ただ、お茶が沸いただけ。

深夜の歩行は、しんしんと、沁みていく胃袋に、迷信じみた茶柱は、柱の時計に消えていく。

時間を気にする木木にはね、眼があり耳あり、泊ってる。

ホテルで、火照るコットン少女

パックを取って、化粧水、肌になじんだ深夜には、明日を想って、お茶を飲む。

ずずっと啜って、にがみして、苦悩もどこかへ、飛んでいく。

茶柱三分むなしい晩に、痛みはパックで忘れます。

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