第2話 集会
「ジンさんって、元々書類系の仕事に回ってること多くなかった?前からたまに外回りの仕事もやってたけど!」
「最近ここらへんちょっと落ち着いてきたじゃん?それで書類まとめとかも減ってさ。最初はラッキーぐらいとしか思ってなかったけど、月日が流れるにつれ暇になって害虫駆除みたいな感じになってる」
「わあ、それは大変だね…」
「モデルで売れてるからって皮肉?」
「違うよ!!」
そこから数分歩くと本会議堂が見えてきた。
本会議堂についたはものの、会場まであと少し歩かないといけない。
「けっこう人いるな」
「まあ数年に1回しかないからね。今日は″ランク発表″もあるらしいし。」
「え、そうなの?」
「そうだよ?香さんからか誰からか聞いてないの?」
「香には本会議堂に集まってとしか言われてない。」
「香さん…」
そんなことを駄弁りながらも会場についた。そこからは単純。集会が始まるまで待つだけだ。周りも久々の集会のためかザワついている。
(よくよく考えたらこれ何時まであるんだろう。早く帰りたいな。)
そう思っていると、奥のキツい目つきの青い目のやつと目が合った。
「…ッチ」
「…はぁ~!!!!???!?」
「え、なに、いきなりどうしたの?」
目が合ったやつは舌打ちをして顔をぷいっと横に逸らした。
(なんだアイツ!!1発ぶん殴ってやりてえ!)
そう思い足をアイツの元に向けた瞬間、
「あ、アァ~…んん″えー、皆様!!お待たせいたしました!!今まで待ち侘びたであろう、本会議堂で集会ならぬ、ランク発表の日でございます!!」
そう司会のやつが言うと一気にうおおおお!!と歓声が上がった。
「盛り上がってるね」
「さて…今回のランク発表!!といきたいところですが、集会が始めての方もた~くさんいらっしゃると思いますので、軽ーく説明のほうだけさせていただきます。」
「?いつもはランクの説明なんて省いてなかったか?」
「なんか今回本当に集会始めての人が多いらしいよ」
「それでは!!説明に参りたいと思います!!」
ランクとは?
「こちらはこの世界で採用している、強さを表すためのランクであり、C級~S級までございます。」
(説明どうでも良いから早く帰りたい…)
「こんなところでは終わりませんよ!!ランクも勿論重要ですが、それと同等、いやもしくはそれ以上の価値がある!!そう!!それは!!」
そう司会のやつが言うとまた会場が湧き上がる。
「なんと言っても″目″!!皆さん、この世界【レイヴァン・クラウド】における最も重要なものは″目″です!!以後、それを忘れないように!!」
そう、この世界で最も重要視されているのは″目″。目で身体能力、学習能力、自分における【個人能力】、これらが目の色で決まることだってある容易い世界だ。どんなに弱かろう目の色が良ければ良い待遇をうける。なんてことも少なくない話
「最近は目の色でつけあがるやつが多くて困るものだけどな。結局は個人個人の力だろ。」
「そんなことないよ。目の色でもなく、力でもなく、大事なのは思いやる心だよ…」
「なにその綺麗事…」
そう俺等が話していると、会場全体が暗くなった。
「さて!!それではお待ちかねのランク発表と参ります!!」
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