嘗て、怨霊や邪悪なものを祓い
人々の安寧を護っていた青い眼を持つ
巫女がいた。
それがいつしか
『邪眼の巫女』と呼ばれ、忘却の果てに
存在する山の神社の 怪異 となった。
神社に足を踏み入れた者の心を喰らう。
恐ろしく悍ましい存在へと成り果てて
いた。
「ミラズニシテミルベシ」
怪異の噂を聞きつけた者たちが、恰も
誘蛾灯に集まる様に引き寄せられて
禁忌の結界の中へと足を踏み入れる…。
異能者『清眼流』の一族の末裔にして
龍を見る少女。彼女を支える者たちも又
其々が 使命 を備え持っている。
仏教を根底に据えた異能者たちの
修行の場『真神楽寺院』にて、厳しい
修行を重ねる『八部衆』と呼ばれる
者たち。寺院を護る「十二神将』その
頂点に立つ謎の女性『箱ノ梢』。
壮大で密教的な世界観の下に描かれる、
個性あふれる魅力的な登場人物たちの
葛藤と克己、そして信頼と友情。
加えて
壮大なスケールで描く、アクションバトル
ホラーの傑作!!
いつの間にか、圧倒的な 世界 へと
入り込んで行く。その快感は、きっと
心を掴んで離さないだろう。
邪眼の巫女と呼ばれる存在を中心に描かれる、ホラー作品です。
とある名もなき神社に潜む怪異、邪眼の巫女。
その力は神社を訪れた者たちに忘却の呪いを施し、本人が気付かぬ内にゆっくりと心を喰らう。
神社に招かれた時点ですでに魅了は完了しており、後は呪いのトリガーを踏ませるだけ。
そうして多くの人間の道を閉ざし、自らの大望を叶えることだけを目的としています。
しかし、どこの世界にも混沌に抗う秩序がいる。
あまりにも強力な呪いは、ついに一筋縄ではいかない存在すらも呼び寄せます。
悪意の権化が勝るか、それとも今を生きる活力が遮るか。
密かながらも多くの命運を握る戦いは、どちらに微笑むのか。
ぜひ読んでみてください。
序盤はオカルト取材ものとして始まりますが、気づいたら「現実と夢の境界」が崩れていく感覚に、じわじわと追い詰められていく感じがしました。
この作品の怖さは、記憶の欠落・会話の食い違い・日常のズレが積み重なっていく点にある思いました。
とくに印象的なのが「邪眼の巫女」の存在。
かつて人を救っていた巫女が、なぜ“見ただけで壊す存在”になったのか。その背景にある設定が、単なるホラーでは終わらない重さを持っています。
「ミラズニシテミルベシ」という言葉が象徴するように、
見ることそのものが罪になる恐怖が、リアルでホラー好きにおすすめの一作です。
現行の全話を拝読しました。 読み終えてまず感じたのは、これが単なるホラーではないということです。恐怖の奥底に、人間への深い洞察と優しさが流れていました。
物語の起点となる、古代の巫女の悲劇。 青い瞳の巫女が邪悪な「ソレ」を封印するために命を捧げる場面は、古い絵巻物のような荘厳さがありました。 しかし、その崇高な犠牲が、長い時を経て呪いへと変貌していく……。 「善意が裏切られた時、人はどう変わってしまうのか」。 かつて救世主だった彼女が抱える苦痛と孤独は、現代を生きる私たちにも通じる普遍的な問いを突きつけてきます。
そんな悲劇に対抗するのが、登場人物たちの持つ「救いたい」という純粋な思いです。 編集者の光村や、使命に目覚める美咲。 中でも早岸桃華の涙が、個人主義的な八部衆の心を動かし、虹のオーラとなって現れる場面は圧巻でした。 純粋な愛と思いやりこそが最も強い力になるのだと、物語が証明した瞬間だと思います。
また、摩羅伽斬刃の生き様も鮮烈でした。 一見クールな彼が、愛と純粋さに触れて変化し、最後には自らを犠牲にする。 その悲しくも美しい最期に、真の強さを見た気がします。 そして、凛と大和という若い二人が見せる希望の光。
恐怖と希望、絶望と愛が複雑に絡み合う中で、人間の本質的な強さを描き出す手腕は見事です。 邪眼の巫女の痛みを知りながら、それでも未来のために戦う彼らの姿に胸が熱くなりました。
いよいよ最終章。 この物語がどこへ着地するのか、最後まで見届けたいと思います。