第3話

「たっだいまー!連れてきたぞー!」


あれよあれよと神木に連れられたのは、さっきまでいた自分の教室。


「助っ人の降幡くんでーっす!」


ジャジャーンと効果音が聞こえるかの勢いで、降幡に向かって両手を伸ばす神木。

目の前にはクラスメイトが三名。それぞれが降幡を見つめている。


「え、えっと…。」


「ああ、ごめんごめん!急にびっくりしたよね。俺たち今日の夜に旧校舎に肝試ししに行こうって話しててさぁ。」


真ん中に座る短髪の男子学生が口を開く。


「本当はもう一人一緒の予定だったんだけど急に体調崩したらしくてさー。せっかくだし誰か誘わね?みたいな?」


そうそう、と神木が手前の席に腰掛けながら会話に混ざる。


「そしたら神木が急に誰か連れてくるって言い出したと思ったら、君を連れてきたんだよ。」


こちらへの興味を失くしたのか、机にもたれながらスマホをいじる男子学生が口を開いた。

対して、神木の隣に座るマッシュ頭の男子学生はうんうん、と相槌をずっとしている。


「最適解だろこれ!こんだけ体格良いんだしきっと格闘技とかしてただろ!なっ!」


「幽霊に物理は効かないだろ。」


「じゃあ俺たちの盾になってもらう!」


「人を盾にすんなアホ!」


降幡を置いて目の前の四人は楽しそうに話し始めてしまった。


これ僕必要なかったんじゃ…。


そっと来た道をまた戻ろうと片足を後ろにずらした。


「だからいい奴だから誘ったの!一緒行こうぜ降幡!」


そのタイミングで神木から声をかけられる。


「え、あ、えっと…。」


これだから陽キャは苦手だ。さっきまでワイワイそっちで話してたのに急に会話を振られると声が出ないじゃないか。


「というわけで今日の22時に裏門集合な!」


決まってしまった。

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魔法使いの生き残り 中条穹 @nakajo_0408

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