メンタルヘルス
メンヘラという言葉がある。
一般的には「メンタルヘルスに問題を抱えている人」を指す。正確なことは知らないし知りたくもないが、大方、メンタルヘルスの略「メンヘル」に「〜をする人」を表す"er"を付けて「メンヘラー」から現在の形になったのだろう。よく言う「マヨラー」とかのラーと同じことだと思っている。
まあ、はっきり言って蔑称だ。私はもう言われ慣れているので今更何とも思わないが、それはそれとして他人に対して「お前はメンヘラだ」と言うのもどうかと思う。そう言われたことで病んだりしたらどう責任を取るつもりなのだろうか。
閑話休題。
さて、私は自他共に認めるメンヘラである。
自分で自分のことをメンヘラだと言う奴は、大概「メンヘラの自分」「他人と違う自分」に酔ってるだけのファッションメンヘラというどうしようもない輩なのだが、偶にそうでない者もいる。
そのうちの一つはあまりにも周囲からそう指摘され過ぎて、もう完全に開き直ってる奴。メンヘラですが何か、という精神で生きてる。そうしないとメンヘラである(と言われる)自分に耐えきれなくて精神が潰れてしまうから。
もう一つ、自分の行動・状態を俯瞰して見られる奴。例えば昨晩の自分あからさまにメンヘラだったな、と思い返して言い訳の余地無しとなる場合がある。酷い時はその行動の瞬間にはもう理解してたりするが、だからといって制御が出来るわけではない。
多分他にも例はあるんだろうが、私自身はこの二つの理由によって自分はメンヘラであると自覚している。半ば免罪符のようにその言葉を使っているところがあるのは否めないが、それも自覚していて自己嫌悪している。深く考えると病むのでこれ以上はやめておく。
多分、私は人より感情の起伏が激しすぎるのだ。それが負の方向に突き進めば、世間一般のイメージするメンヘラになるし、正の方向へ戻れば一般人らしくなれる。残念なことに、だいたいそういう時にヘラってた時のことを思い出しては自己嫌悪に襲われ、当然またヘラるのだが。一時的にその時の自分を俯瞰出来るタイミングがあって、まあ我がことながら擁護のしようがない見事なメンヘラぶりを発揮してくれており、本当にもうどうしてくれようかコイツ、と思わされる。大学生の頃は家族を除く周囲のほぼ全員から言われていたので、多分傍からみても相当酷かったのだろう。
以前、某診断サイトから「新しい診断ができました!」みたいなメールが来ていたのでサイトを開いてみたら、そこにあったのはメンヘラ診断だった。貴様も私をメンヘラ呼ばわりするのかと思いながらやったら、結果は超危険レベルのメンヘラだった。ちょっと何言ってるかわからない。
そんな現実逃避はさておいて、どうも社会人になって人間関係が大きく変わったからといって、私の本質は何も変わっていないらしい。しかし、だからこそ理解してもらいたいことがある。
メンヘラというと、いつも病んでるヤバい人だと思っている人が時々いる。先頃「私は感情の起伏が激しい」と言ったが、私に限らずメンヘラ全体がそうなのだと思う。誰しも感情の波というものはあるだろう。それが些か大き過ぎるのがメンヘラの原因であり本質なのだ。
感情の波は物理現象ではない。そのため、制御しようと思って制御出来るものではない。本人にとっても望んでいないことであり、また想定外に起こるのが常なのだ。そして起こってしまえばもう過ぎ去るまで起こっていることにすら気が付きようがないこともままある。引き起こした原因のことで頭がいっぱいなのだ。他のことを考える余裕なんかない。その余裕を持てる人ならメンヘラになんかなっていない。
まぁ、ヤバい人かヤバくない人かで言えば、ヤバい人ではあるのだが、それはそれとしてもう少しそっとしておいてもいいのではないだろうか。ことわざにも「触らぬ神に祟りなし」という。神でさえそうなのだ。況や人間をや。
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