第41話

 翌日はゴブリンの洞穴よりも難易度の高いダンジョンである魔蟲の密林の探索に来ていた。護衛の騎士が言う強さ的には魔境・獣の森の中層くらいには強いモンスターが現れるそうだ。


 もし魔蟲の密林の攻略が出来たら、魔境・獣の森の中層まで探索をして良いという許可が降りる。


 出来る事なら迷宮都市ルナーツに滞在できる残り5日間で魔蟲の密林の攻略を目指そうと思う。


 スライムたちを召喚して探索を開始した僕たちは先頭をスライムたちに先導させながら周りの警戒をする。


 魔蟲の密林は密度の高い木々が生えているせいで薄暗い上に視界もままならない。そんな場所では弓矢での攻撃が上手く出来ない。


 だから、手に持つボウスライムの弓以外にも腰の剣帯にはソードスライムの剣を身に着けている。


 いつでもモンスターが現れても良いように進んでいると、先頭を進んでいたスライムが襲われていた。


 先頭を進んでいたスライムはラージスライムとスライムファイターを掛け合わせて召喚したスライムだ。


 すぐにシールドスライムの盾で攻撃を防いで反撃にソードスライムの剣で攻撃を行なった。


 奇襲を仕掛けて来たのは蜘蛛のモンスターはスライムからの反撃を受けて足の1本を切り裂かれてダメージを受けることになる。


 足の1本が欠けた蜘蛛のモンスターに群がる様にスライムたちが一斉に攻撃を仕掛けてすぐに蜘蛛のモンスターはズタボロになって倒されることになった。


 すぐに未知の捕食していないモンスターだった事もあり、僕はすぐに蜘蛛のモンスターを捕食する様に指示を出す。


 貪り食らうように蜘蛛のモンスターは捕食された。情報に寄れば、あの蜘蛛のモンスターはフォレストスパイダーだろう。


 スライムインセクトになる為に捕食した中にフォレストスパイダーの素材があったことだし、捕食させたのはこの魔蟲の密林のフォレストスパイダーの素材だったのだと思われる。


 木々の枝を伝って襲って来る可能性が高い事が先ほどのフォレストスパイダーの奇襲で理解した。


 奇襲されない為にも木々を移動可能なスライムが必要になるだろう。僕はスライムを掛け合わせ召喚で召喚していく。


 召喚したスライムの掛け合わせ先は主にプラント系スライムが多い。ここまで植物が豊かなら植物を利用した戦い方が出来るスライムが有利だろう。


 他にも身体がそこまで大きくないから密度が高い森の中でも飛行する事が可能なスライムバードとスライムドラゴンも掛け合わせて召喚している。


 もちろん魔蟲の密林のモンスターは虫系モンスターだ。その虫系モンスターを捕食させて召喚可能になったスライムインセクトも掛け合わせて召喚を行なった。


 この密度の濃い森の中で移動しやすいスライムたちが先行して探索を行なってくれている。


 それでも取り逃してしまった虫系モンスターを僕とリムで倒すことになる。


 試しに弓で狙って攻撃してみたが、やはり密度の濃い森のせいで枝や木の葉で矢の軌道が変わったり刺さったりするせいで外れてしまう。


 接近されてしまった場合はリムが防御を行ない、僕が剣で虫系モンスターと戦うことになる。


 虫系モンスターの多くは高い生命力を持っているせいで殺し辛いモンスターばかりだ。


 そんな虫系モンスターを殺すには致命傷を負わしても、まだ攻撃を仕掛けて相手が動けなくすること。


 だからこそ、虫系モンスターが完全に動かなくなる最後まで油断は出来ない。


 弓よりも不慣れな剣を使っての戦闘は緊張感がある。これはこれで今後も慣れておいた方が良いのだろう。


 そう思い、先頭を先導しているスライムたちに遭遇した虫系モンスターをすぐには倒さずに残して貰い、僕も虫系モンスターとの戦闘経験値を積むために戦うことにするのだった。

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