第9話:法律は当事者を守れるのか ⑧-1

そのためにはこれらの地域差を解消することも大切なのだが、子どもだけでなく、大人にも学ぶ機会を増やしていくことが望ましいと思うし、子どもと大人がともに学ぶことで双方の気が付かなかった視点や気付きを共有出来ることで相互理解や子供の成長を感じる事が出来ると思うのだ。


 そして、これらの気付きを周囲の子ども同士や親同士でシェアし合い、新しい知識を増やしていくという事もこれからの時代は必要な理解であり、定着に必要なコミュニケーションだと思う。


 しかしながら、これらの拡大には“年代の壁”と言われる“特定者理解”における認識格差が出ており、この部分を幅広く改善していくことが求められるだけでなく、閉鎖的な環境で育ってきた人の場合はこれまで“正しい”と言われてきた価値観を信じていることから、社会に出た際に他の価値観に対して抵抗を持つことや抵抗を持たなかったとしても誤った捉え方をする可能性があるのだ。


 そのため、これらの教育を行うにしても、きちんとした土台を作ってからでないと、誤った捉え方をされる可能性や内容が軽くなってしまうなどデメリットが大きくなることで本来の目的や意図が霞んでいってしまうという最悪の事態も想定されるのだ。


 現在、マイノリティ理解などはネットの普及などにより以前よりも急速に進んでいる一方で子どもたちが触れる情報が多岐にわたっていることや子どもたちが触れる事で混乱を招くような情報もある事から、これらの情報選別をするため、情報選択を行うために必要な知識を社会全体にどの程度習得させるかがポイントになってくると思う。


 そのうえ、以前と大きく変化している点の1つとして“多様性の多様化”という観点が上げられる。


 これは現代社会における”多様性“という観点が以前に比べると細分化してきており、これまでは”個性“としてみられてこなかったことに関して”個性”とみなすことが望ましいという判断をされるなど1人1人の意識の変化も時代の変化と共に起きている事から、これらの情報格差が発生することで対人トラブルやネット上での誹謗中傷など個人間のトラブルが社会全体に波及するなど場合によっては特定範囲では留まらない状況が発生しやすい環境が確立されてしまうことやローカル認識と社会認識の乖離が発生する事で、和解などを行おうとしても平行線になりやすいことから、仲介する人たちが疲弊する可能性も出てくるため、いかに情報格差を少なくするのか、いかに正しい情報やイメージを周知できるかという部分が急務であることも多い。


 実際に社会においてイメージされやすい”多様性“と個人がイメージしている”多様性“ではベクトルが大きく異なる事やこれらの問題が認識される部分とそうではない部分の共通項がないもしくは少ないというケースも考えられるのだ。


 その理由として、現在の多様性に関する理解が十分に拡大していく段階で新たな多様性に関する理解を求められることが増えている事から当事者も周囲の人たちからの理解が進んでいないように錯覚するということも増えている。


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