無理やり☆ことわざ そうかもね♪♪慣用句 ②
それから大(?)浴場へ。隣の男湯の方は知りませんが、女湯はほかにお客さんがいなくて、姉とふたり貸し切り状態でした。
入ると、たしかシャワーが四つか五つあり、湯船もあまり大きくなく、そのそばにはなぜか小さな水槽が置いてありました。ゆらゆら赤い金魚が数匹泳いでいます。
湯船につかる前に頭と体を洗おうと、まずシャワーで髪をぬらし、いったんシャワーを止め、シャンプーで頭をゴシゴシ。よし、洗い流そうとシャワーのハンドルをひねると、お湯がちょろちょろとしか出てこない。
【虫の息】
〖虫のように小さな生き物の呼吸はきっと微弱だろうと想像したことなどからの比喩表現。弱り果てて、いまにも絶えそうな呼吸のこと、また、その状態のことをいいます。ちょろちょろ〗
姉とシャワーを手に、泡まみれで「なんで? どうしよ?」と困っていると、突然普通にお湯が出てきました。直った! ふたりで喜んでいると、声が聞こえます。
「湯出えへん」
「なんでや」
隣の男湯にいる夫たちです。
男湯もちょろちょろ【虫の息】
「湯出えへんの?」
「わたしらも、さっき出えへんかったよ」
壁越しに話すわたしたち。
情報交換し推理した結果、男湯と女湯のどちらか片方が使えば、片方は出ない(ちょろちょろ)ということが判明しました。
ほかのお客さんはどうしたのでしょうかねぇ。わたしたちは声をかけあいながらシャワーを使っていましたが、男同士女同士で来てた方たちはタイミングがつかめないだろうし。あ、シャワーを『せーの』で一緒に使ったらどうなるのか、やってみればよかった~。
【
〖クモの巣にアブとハチの二匹が掛かった。しかし、クモがアブに向かうとハチが逃げようとし、ハチに向かうとアブが逃げようとする。そうこうしているうちにどちらも逃がしてしまったという、欲を出しすぎると失敗することのたとえですが、同じ意味の『
――そんな、“なんだかな”なことが続いた旅館でしたが、
【泣きっ
〖泣いて顔がむくんでいるところに、さらにそこへ来たハチに刺されてよりむくんでしまうという、不運や不幸が重なることをいいます。しかしこの場合、わたしは楽しかったので、なんだろ、――『笑うひとに脇(ほかに“足の裏”などお好みで変更可)』とか? くすぐって、さらに笑かすという意味で。…無理があるかしら〗
だんだん面白くなっていって、ほかにないかと探したりしていました。いまでも忘れられなくて、たまに姉と話して笑っています。
あの旅館、まだ営業してるのかしら。機会があればまた行ってみたいですねぇ。
【
〖人の好みはさまざまであることのたとえ。
この場合の蓼は、タデ科植物のヤナギタデ類のことで、その茎や葉は苦くて辛いそうです。なので大抵の動物は避けます。だけどハムシ科の昆虫は幼虫時からパクパクムシャムシャ。一生ヤナギタデを食べて生きていくらしいです。そしてこのヤナギタデ、じつは刺身のツマ(赤紫色っぽいカイワレ大根みたいなの)などによく使われているらしいですよ〗
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