降水確率(chance of rain)

蜜鳥

降水確率(chance of rain)

どんな目にあっても泣かずにすむように失望の種を晴れた日にまく


駅を出た途端に降り出すこの雨を男梅雨と呼ぶ意味が分からん


宿題や濡れたズボンの裾なんて教室で会えばどうでもよくなる


文系の女が今日も君をみてる俺とおんなじ視線で君を


あと半年もてばいいから制服もカバンも君と過ごす教室も


このbビーは発音しないあきらかにあるのに無視をしろというのか


模試帰り並んで眠る俺たちを光る場所へと運ぶ地下鉄


英作文の自己採点は辛い方に付けてしまうの 俺は卑屈か


昨日ぶりに会えるんだから教科書とスマホを背中に学校へ行く


傘を閉じるスマホを触るゆっくりと歩く君の隣めざす


A判定とれるくらいに頑張った俺の人生も祝福されろ


安いけどそれなりの味の飲み物を自販機に入れる学校のセンス


帰る?って聞かれたからには最初から帰るつもりの顔して頷く


望みチャンスなどある訳がない今雨が止まないくらい確かな確度で


土砂降りは許してくれる聞こえないようにささやく告白だって


雨上がりに伝えたいこと雨が止むまでは言わない絶対言わない

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