FF7リバースをクリアしたオタクの叫び(ネタバレあり)

以下は去年の2024/5/27にクリア後の勢いのままFF7リバースプレイ後の気持ちを書き殴った感想文です。探すのが大変なのでこちらにまとめて格納することにしました。


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FF7リバース楽しかったなー!!の感想です。最後までのネタバレもりもりです


クリア後の虚無感がいまだに抜けてないのですが、どうしようもないので思いつくまま感想を叫ぶことにしました。

リバース、とても楽しかったです!!!!待ち続けた数年間が報われてあまりある素晴らしいゲームでした、ありがとうございますスクエニ!!


●オープンワールドがすごい!!

きれいなフィールドを駆け回るのが楽しいし、キャラクターたちの掛け合いを聞くたびに幸せな気持ちになりました。バレットとクラウドのマリン談義だったり女性陣は元気だな談義だったり、あのふたりの独特な空気感の会話がたくさん聞けたのが嬉しいです。


バレットといえば、私の見たクラウドはバレットとゴールドソーサーでデートをしていました。笑っちゃうくらい不自然に劇に誘いにきたバレットに、行かねえか→金取るぞ→良いから来いよ!と塩すぎる掛け合いをしていたのも好きなら、劇の前に「トイレは大丈夫か?」と気にするお父さんなバレットも好きでした。


バレットのことは、もともとリメイクで結構好きになっていたのですが、リバースをプレイしてもっと好きになりました。一番の推しになったかもしれません。

怖いくらい様子がおかしくなっていくクラウドを、ティファの次にしっかり見守っていてくれたのは、このバレットではないでしょうか。投身自殺しかけたクラウドの腕を掴んで止め、呆けたクラウドの頬を叩き、ぐげウドになったクラウドを背負って運ぶ。それ以外にも事細かにクラウドのお世話をしていた印象があります。まさしくパパです。パーティーのパパでした。


年若い人たちも多いFF7メンバーをなんやかんやでまとめて叱咤し、急かし、叱りつけ、みんなをいつも引っ張ってくれたバレットは、決して冷静なリーダーではないのでしょうが、まさしく小説にあるようにハートに馬力のある人だなあとしみじみ感じました。ひとりじゃ無理でもみんなが力を合わせればなんでもできると、人の絆の力を信じている人情味あるところが好きです。崖に落ちかけたダインのことを、腕がちぎれても離さなかったあたりのストーリーも、この解像度で見ると一層胸にきます。


とはいえバレットの好感度分岐の選択肢は個人的になかなか難しくて、家庭菜園で育てるなら→ジェシーの言っていた赤スグリの実?を選んだら「惚れ薬作れってか!気色悪ぃな!」とドン引きしていたところが印象に残っています。


オープンワールドのことを綴るつもりがバレットの感想ばかりになってしまいましたが、モーグリを除けばワールドレポートはコレクター欲的なものが満たされてどれも楽しかったですし、キノコジャンプしたり風に乗ったり崖登りしたり、色んなチョコボに乗って冒険するのがとにかく楽しかったです。チョコボを捕まえるのは正直だるかったですし、結局最後までチョコボレースがクリアできず、クリンくんのクエストを残したままなのが悔やまれますが、最後まで飽きずに楽しめました。

海チョコボが特に好きでした。すいすい動ける!


●ミニゲームが多い!!

モーグリコープも含めて、リバースのミニゲームはとにかく種類がすごかったです。もはやミニゲームが主体!

クイーンズブラッドみたいに面白いものもあればコンドルフォートのように苦行でしかないものもあって、世の中にはこんなにたくさんのミニゲームがあるものなのだなあと感動しました。


クイーンズブラッドはキャッパワイヤ、アークドラゴン、ミドガルズオルムのトリオが手に入って以降大体一発で勝てるようになったので好きでした。勝てるものは当然ながらストレスがないので楽しいです。

最終戦後、落ち込むレジーちゃんに「ただの天才なんて存在しない、全部努力の結果だろ」って言葉をクラウドが掛けていたのが印象的でした。するっとそういう言葉が出てくるあたり、クラウドはやっぱり優しい人なんだなあと思います。


一番苦手だったのがコンドルフォートでした。相互さんがコンドルフォートにイージーモードがあると教えてくれなければ、私の世界線でのクラウドたちの旅はあそこで終わっていたことでしょう。

その他ゴンガガのニワトリちゃん捕獲ゲームやらガンビットギアーズやら、イライラ耐性を試されるようなミニゲームも多々ありましたが、ボックス破壊やサボテンダー倒しのようにストレス解消になるものもあって、終わってみればどれもいい思い出です。

終わりよければすべてよし!


●ストーリーの解像度がすごい!!

元々が昔のゲームだからか、エアティの水着のデザインだったり着替えを覗こうとできたりお料理下手なシスネ描写があったりと、前時代の名残を感じる場所も多々ありましたが、後ろに同性カップルが出てきたり、色んな人種が出てきたり、シドの煙草やDV描写が消えていたりと、色んな価値観を現代的にアップデートしようとしている印象は受けました。


バレットとダインの因縁もそうですが、エアリスやティファの過去であったり、各ダンジョンの造りであったり、本当に解像度が高くなっています。特に、クラウドがどんどんとおかしくなっていく描写が本当に気持ち悪くてよかったです。ストーリーを知っているはずのプレイヤーでさえ「このひと本当に大丈夫なのかな」と怖くなったくらいなので、彼と一緒に旅をしていたパーティーの皆さんは、どれほどの心配と恐怖を抱えていたことかと思いを馳せずにはいられません。


終盤の完全におかしくなったクラウドを操作するところは、「お願いだぁ…待ってくれ…」と鳥肌が立ちそうなクラウドの笑い声を聞きながら、決死の表情で逃げるエアリスをクラウドに追わせなければいけないので、地獄のようでした。実際にコントローラーを握ってプレイするときならではの気持ち悪さと言うのでしょうか。嫌すぎて一晩ポーズしたくらいです。


今までプレイしてきたゲームの中だと、ティルズオブジアビスのアグゼリュスで目に見えてる地獄へとルークを進ませなければいけないやるせなさと、テイルズオブゼスティリアでスレイにヘルダルフへの止めを刺させなければいけない胸糞悪さが個人的に「嫌な操作させるよなあ」ランキングのトップ2だったのですが、そこに肩を並べられるレベルの嫌さでした。


●エアティを知るRPG

エアリスとティファの解像度がひたすら上がりました。

余命宣告を受けた上で聖女になる旅をしているかのような態度を度々とるエアリスに「そんなこと言わないでエアリス!!!」と情緒を乱され、様子がおかしくなり続けるクラウドにどれだけひどい目に遭わされようとも、決して見捨てないティファに「もうクラウド往復ビンタしていいよティファ!」と歯痒い気持ちになり、気づけばこのふたりばかりを見ていた気がします。


原作とリメイクとプレイした時点では、正直な話、彼女たちのことがそこまで好きではありませんでした。

性能的には回復役兼魔法攻撃力トップのエアリスと、素早くて物理火力トップのティファは使いやすくて、メンバー指定がない限り基本的にこのふたりをパーティーにいれ続けたくらい好きです。でも、性格面では人となりがいまいち分からないという印象がありました。


リバースをプレイするまでは、ティファは守ってあげたくなるような気弱さと、その下に見え隠れする自己保身が鼻につき、エアリスはぶりっ子的なあざとさと、色々と匂わせる割には一線先に踏み込ませてはくれない頑なさがちょっと苦手でした。異性には好かれるだろうけど同性の友人にいたら嫌だなあ、というのが正直な感想です。クラウドに対しての恋心からそうするとしたら分からなくもないのですが、彼女たちがそういう振る舞いを見せるのは、クラウドに対してのみではありません。なぜ彼女たちがそういう振る舞いをするのかが分からなくて、嫌いではないけれど好きにもなれませんでした。


リバースは、小説Two pastsとあわせて、エアリスとティファに対するそんな考えをまるっと変えてくれました。エアリスとティファの、これまであまり好きになれなかった振る舞いの根っこにも、泥を啜って必死に生き抜いてきた過去がある。そう思うだけで、一気にふたりに親しみを感じるようになりました。


エアリスとティファは、隙あらばふたりで一緒にいました。出会ってからそんなに経っていないのに、まるで旧知の友人かのように振る舞っていました。過去を打ち明け、不安を共有し、子どもみたいにふざけ合い、不自然なくらいに友達らしく振る舞っていました。


同年代、同性の友だちがいない人生を歩んできたふたりが思う「女友達ってこういう感じだろう」というイメージを、一緒に旅した短い時間で、あえてなぞっていたのかもしれません。お互いの心の中に残る、孤独で傷ついていた子ども時代の自分たちを、そうすることによって慰めあっていたのかな、なんて考えてしまいます。


クラウドとの関係の再構築の最中、クラウドの言葉で傷つき、様子のおかしさに不安を抱えるティファの隣には、いつもエアリスがいた気がします。最後、倒れたエアリスの名を呼ぶティファの声の悲痛さといったらもう、リバースはこのふたりの話を見るためだけにプレイしてきたのではないかと思ったくらいです。


そんなふたりの間には、味わい深い独特の緊張感もあります。クラウドの存在を挟むことによる緊張感です。

ティファは小説two pastsの中で、エアリスはリバースの最後で、ふたりそろってクラウドに対する感情を、「この好きはどの好きなんだろう」と考えます。


ティファがクラウドに向ける感情は、色々混ざってはいるのでしょうが、恋愛感情に分類される気がします。

子ども時代、他人に嫌われたくなくていつも他人の目を気にしていたティファと違って、クラウドはひとりでも平気かのように振る舞っていて、そんなクラウドにティファは憧れていたかもしれません。ミッドガルでの再会後は、唯一残された同郷の幼なじみとして、同胞への情というか連帯感のような感情も加わったのではないでしょうか。

リバース序盤では、クラウドとティファの間にはなんともいえないギスギスした空気が流れていましたが、ニブル山での記憶を取り戻した後は、ティファにとっての紛れもないヒーローとして、改めてクラウドに恋をし直したのではないのかなと感じました。

一方で、あの怖いくらいおかしくなったクラウドを見ても、魔晄の海に突き落とされて殺されかけても、決して見捨てず助けようとするあたり、「この人には私がいないとだめだ」という一種共依存的な愛も含まれているのかもしれないと個人的には感じました。


ティファの感情と比べると、エアリスがクラウドに向ける感情は、よく分かりません。

恋愛感情のようにも思えますし、友人や仲間に向ける感情のようにも思えます。リバース全編通して、エアリスの言葉はそういうどちらにも取れるものが多かった気がします。

ニブルの給水塔からティファの部屋を見たエアリスは、「ここから見てた?ティファのこと」「私もきっと見ちゃう」「思い出を共有する相手がいていいな」とクラウドに語りかけていました。エアリスが嫉妬を向けているのはティファなのかクラウドなのか、はたまた最後のセトラとしての己に課せられた使命や過去を思ってのことなのか、どうとも取れる味わい深いセリフでした。

味わい深いセリフといえば、終盤の「消えろ、罪悪感」もそうです。かつての思いびとであるザックスに対しての罪悪感なのか、ティファがクラウドに向ける思いを知った上でのティファへの罪悪感なのか、自分が死ぬことを知った上で、この先ずっと苦しむことになるクラウドへの罪悪感なのか、どうとでも解釈できて、いいセリフですね!

エアリスとティファの関係性が大好きなので、私はこのふたりの友情を主軸にして解釈したくなりますが、クラエアでありクラティであり、エアティであることは間違いない気がします。


エアリス個人のことで言うと、死が待っていることを知りつつ笑顔で旅をするところや、異界送りの儀をするあたりもそうですが、別れの挨拶に愛のこもった「ありがとう」を選ぶあたり、FFXのユウナを彷彿とさせて寂しかったです。そんなこと言わないでエアリス…


感想がとっ散らかっていますが、まとめるとエアリスとティファの丁寧な描かれ方が本当に好きでした。ダブルヒロインであるのは間違いなく、その上でどちらかというと物語のヒロイン・エアリスとクラウドのヒロイン・ティファといった役割にやや傾いた描き方をしている印象を受けましたが、このふたりのことを知るのには最高のゲームでした。


原作通りであればエアリスは水葬されたのでしょうが、そのときティファはどんな気持ちでお別れを告げたのか、なぜ最後のイマジナリーエアリスは、仲間たちには視線を向けたり触ろうとしたりしたのにティファにはそうしなかったのか、考えると時間が無限にすぎていきます。セフィロスとクラウドの関係性はもともと好きでしたが、リバースをプレイしたら同じくらいティファとエアリスの関係性も好きになりました。気がついたら自分がエアティ小説を書いていたとしても驚きません。


●セフィロスが面白かった

リバースで一番イキイキしていたのが誰かと言えば、間違いなくセフィロスでしょう。とにかくいつも笑顔で楽しそうでした。

リバースをやる前は、セフィロスとエアリスで天敵構図な印象がありましたが、リバースはクラウドを挟んでティファとセフィロスで板挟みにしてくる場面が多かったです。

「しっかりしてクラウド!」「しっかりしろ、クラウド」をはじめとして、雛のようにクラウドを自分についてこさせてティファを置き去りにする精神世界でのNTRムーブも印象的です。ヒロインに張り合ってマウントを取ろうとしてくるラスボス、趣深くていいですね。そんなラスボスは初めて見ました。


お茶目なシーンも多々あって、「楽しもうか、クラウド」から始まるラスボス戦は現実時間の一時間半かかりました。いくらなんでも楽しみすぎではないでしょうか。総力戦や一騎打ち、ペア戦が燃えるのはもちろんよく分かりますが、一体何戦させる気だとお腹いっぱいになりました。

オーディンに無様斬鉄剣をくらい続ける脳筋プレイをしていた私は、属性マテリアをクラウドとエアリスにしか持たせていなかった上、属性インパルスorチェイン系のコマンドも全く取っていなかったので、おそらくは属性チェンジし続けていた翼に全然ダメージが通らなくて泣きそうでした。


他にもゴンガガでウェポンに意気揚々と切り掛かって「意外と硬いな」みたいな顔をしていたところや、刺したはいいけど抜けなくなってちょっと焦っているところなんかも愛嬌がありました。

ゴールドソーサーで「今のうちだ。楽しめクラウド」とわざわざ声を掛けていくところなど、ただのいい人でしかなくて面白かったです。

あとはなんと言っても「あの日の俺になるんだ」が好きでした。その感情は本物か?のあたりから、それは自分が過去に言われたor感じたことなのかなあ感はありましたが、クラウドに自分の感情を追体験させようとしているかのような振る舞いは、なんとも人間くさくていいですね。

「悲しくて動けなくなりそうな心を怒りで燃やした」と直前でティファが語っていたこともあいまって、セフィロスもそうだったのかなと思うと切なくなります。怒りは長くは続かない、怒りよりも強くあたたかいものがあると語るティファとエアリス、怒りは力をくれると語るセフィロス、対立構図が素敵ですね!


セフィロスの俺と私の使い分けがいまいち分かりませんし、世界線云々の話もよく分かりませんが、今後ともぜひうきうき楽しく悪役ムーブをしてほしいと一ファンとして願っています。光堕ちが許せないオタクとしては、どれだけ悲惨な過去があろうとも、そのままイキイキと悪のラスボスを貫いて、クラウドと戦い続けて欲しいですが、この先はどうなるのでしょうか。三作目がどのように着地するのか、今からとても楽しみです。


長くなりましたが、感想で詳しく書いていないキャラたちも、みんな解像度が上がってよかったです。三作目が楽しみです!!!

最後まで取り留めもない感想文を読んでくださって、ありがとうございました!

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