第15話 暗黒黒炎竜さんは暗躍する。

 講義の最後のホームルーム。

 コリンズ指導官は、いつものくたびれた顔のいぶし銀で言った。


「今日から三連休だが、各自鍛錬を怠らず気を抜かないように。以上、解散」


 放課後の喧騒の中、席を立とうとするネーヴェを、俺は捕まえた。


「ネーヴェ、またオルタリオのところに行くの?」


「うん。オルタリオ君も話してみるとわかってくれて。もう少しで説得できそうなの」


 ネーヴェさんは笑顔で言っているけど、ちょっと不安だ。

 あのオルタリオが、そんなに殊勝な人間には見えない。

 でも人一倍敏感で警戒心の強いネーヴェさんなら、それぐらいわかっているはずで。

 俺はちょっとネーヴェさんの考えがわからなくて、不安だった。


「私を心配してくれるの? レーヴァ」


「ああ……。うん」


 俺はいつもネーヴェさんが心配だよ。

 いつも無理しているように気を張って見えるから。


「ありがとう」


 そう言うと、俺のおでこの髪をあげて、ちゅっと吸い付いてきた。

 ふわわ!?


「じゃあね、行ってくる」


 ネーヴェは流し目でそう言うと、オルタリオの元に行った。

 不安だけど……ネーヴェを信じないとね。

 俺も行くところがあるし。






◇◆◇◆別視点


 王都の町並みには、闇の帳が降りていた。

 月明かりと、いくつかの民家や酒場などから差し込む光が唯一の光源。

 初夏の来訪を告げる虫たちの音が、冷えた夜気に澄み渡るように響いていた。


 その一角、薄汚れた客入りの悪い場末の酒場。

 フードを目深にかぶった体格のいい男が羽扉を押してやってきた。

 男はカウンター越しに立ったまま店主と会話し、そして店主が一方のテーブルを指さすと、ぎざぎざの歯をにやりと見せてから、示されたテーブルの方へとむかった。


「お前たちに仕事を頼みたい」


 元々テーブルに座っていた男たちにむかって、フードの男は言った。

 いずれもいかめしい顔つきのごろつきたち。

 髭も伸ばして身だしなみを整えるのも最低限といった様子で、安酒を片手にカード遊びに興じている。


「頼むのは女を一人、さらってもらうことだ」


「どんな女だ? 貴族とかだとしゃれにならねぇぞ、坊主」


 男たちは眼力に優れている様子で、フードを目深にかぶったぎざぎざ歯の男が、まだ少年の範疇に収まる年齢なことを見抜いた様子だ。

 少年──オルタリオという名のホワイトナイト候補生は、男たちの眼力におびえた様子はなく、むしろ楽しそうに目を細めた。


「心配いらない。狙うのは親兄弟のいない、天涯孤独な娘だ。まぁ……腕は立つ。魔法も使えるが、大勢で不意をつけば問題ないだろう」


「それを保証できるものは?」


「前金を多めに払うさ。それで満足行くまで調べればいい。この娘だ」


 オルタリオはそういうと、ずっしりと硬貨で満杯となった麻袋と、情報を魔法的に保持したメモリースフィアをテーブルの上に置いた。

 麻袋を手に取ったゴロつきの一人が声を上げる。


「すげぇ! これ全部銀貨か!?」


 メモリースフィアを手に取った男も、表示された娘の姿を見て口笛をふく。


「ひゅー。別嬪さんだな。金を払って執着するのもわからんではない」


「俺がその娘を指定の場所に呼び寄せる。あらかじめ物陰に潜んで、攫って欲しい。娘は抵抗するかもしれないが……。まあ、腕や足の一本や二本、最悪殺してもかまわん。逃げられるよりましだからな。五体満足に攫えるなら、多めに報酬を出そう」


「俺たちが楽しんでも?」


「お前たちの手つきだと興が冷める。その時はいっそ殺してしまえ」


「ひゃっは、いいね。いい感じにネジがとんでやがる」

 

 オルタリオの言葉に、男たちは興が乗った様子だった。


「いいぜ。いつがいい?」


「こちらも時間がない。明日でも頼めるか?」


 男たちはテーブルに座った仲間同士で目配せを送った。

 急な話で下調べをする時間がないが、いずれもオルタリオが嘘を言っているとは感じなかった。前金と時間を割いてまで探偵するのもまどろっこしいと思った様子だ。


「いいぜ。その依頼引き受けよう」






 そして、次の日。


「…………。」


 大通りから少しはずれた路地裏。

 遠くからは人の喧騒が届いてくるのに、この辺り一角は錆びれた様子で、人の息づく気配はない。


「いかにもな……廃屋って感じね」


 フードを目深にかぶり、ネーヴェは言った。

 腰には細剣を佩いて、一目で娘とわかる長い髪をフードの奥に押し込み、皮の男装に身を包んでいる。


「オルタリオ君は……本当に来るかな?」


 ネーヴェは宙にむかって、疑問を投げかけた。

 この場所を指定したのは、オルタリオだ。

 見せたいものがあるのだという。


 この数日間、ネーヴェはオルタリオに話しかけて、説得を試みた。

 最初は話にならないととりつく島もなかったが、3日目のある頃を境に態度が急に代わった。


「本当はレリーシャもセトラもどうでもいい。ネーヴェが本命なんだ」


 そういうと、熱烈にアプローチをしてきた。

 ネーヴェはもちろん、角が立たないように言葉を選びつつ断った。

 オルタリオに好意を持っていないのはもちろん、彼の急変に何か裏があると踏んだからだ。

 のらりくらりと交わし、どうにか話の結論を落ち着かせようとすると、オルタリオは「わかった。諦める。だけど、最後に見せたいものがあるんだ」

 と言って、独りでくるように念を押してここの地図を渡してきた。

 そうしてやってきたのがこの路地裏である。

 地図上だと繁華街に近く、大劇場へとつながる劇場通りの近くで人目につく安全そうな場所に見える。

 が、実際に足を運んでみると辺りは閉じた店と廃屋の立ち並ぶ先の人気ひとけのない裏路地。

 叫び声を上げたとて、声が届くかどうか。


「………」


 背後から奇襲を受けないように、ネーヴェは壁に背中を預け、腕を組んで待つ。


 ……

 …………

 ………………


「……遅い!」


 約束の時間を1時間ハワッツ過ぎても、オルタリオは姿を現さなかった。


「すっぽかして女の子に恥をかかせる気!? ああ、もう……!」


 腹立ちまじりに言うと、ネーヴェは長い髪の奥に隠した耳の装飾を触る。


「付近の様子はどう?」


『人っ子一人いません。伏兵もないかと』


 周囲に人影はいないのに、人の声がネーヴェの耳元で囁いた。

 耳につけた装飾が、通信用の魔道具なのだろう。


「そう。こっちの存在に気づかれた可能性は?」


『断言はできませんが、ないと思っていいかと』


「そう。まあ、おそらくあたしの警戒しすぎだったんでしょうね。撤収するわ。みんな、協力してくれてありがと」


『念のため、宿に帰るまでお供します』


「うん」


 そうして、この物語は何の騒動もないままに終わる。





◇◆◇◆レーヴァ視点



 休みの日にドワーフの親方の第四工房に行くと、物々しい騒ぎが起こっていた。


「なにがあったの? 親方?」


「ああ、レーヴァか」


 親方も他の工員も、全員が締め出されて、第四工房に入れない様子だ。

 第四工房の周囲には警戒線が貼られて軍服姿の男たちが見張っており、人っ子一人入れない。


「ルニファーレンが、いなくなったんだ」


「ルニファーレン君が?」


「ああ」


「脱走?」


「……。そうなら、まだいいが……」


 ドワーフの親方がつぶやくと。

 軍服姿の男の一人が、親方の許へとやってきた。


「溶鉱炉の底に見つかったので、確認をお願いしたい」


「へ、へえ……。わかりやした」


 事務的な軍服の男に、親方は奴隷の立場で、へりくだった様子で言った。

 事情が見えない俺が横からたずねる。


「何が見つかったの?」


 親方は遠くを見つつ言った。


「ルニファーレンは、たぶん死んだ」


 特別に俺も同席させてもらった。

 軍服姿も特に情報を規制するつもりはない様子で、友人だと伝えるとすんなりと通った。


「これが、溶鉱炉の底で見つかったものです」


 そういって見せられたのは、ぼろぼろに朽ちた、白くてかつてカルシウムだった朽ちた骨格標本。


 崩れつつもようやく頭蓋骨とわかるものの首元には、黒ずんだ奴隷用の拘束具がつけられていた。


「ルニファーレン君……」


 死体がつけていた拘束具は、ルニファーレン君のものと一致したらしい。

 ルニファーレン君の失踪は、溶鉱炉に落ちての事故死と処理された。


……

…………

………………


「みんなに聞きたいことがある」


 三連休明けのホームルームでは、コリンズ指導教官が、普段から厳めしい顔をさらに引き締めて詰問をしてきた。


「連休中に、オルタリオと会った者はいるか?」


 誰一人として、手を挙げなかった。


「なら最後に会った者は?」


 心当たりのあるらしい、数人がおずおずと手を挙げる。

 その一人であるネーヴェが、自身も手を挙げながら、声を上げた。


「あの。オルタリオ君に何があったのでしょうか?」


「行方がわからなくなっている」


「あの……。私、連休中に、オルタリオ君に用事があるって呼び出されたんですけど……。約束の時間になってもオルタリオ君が来ませんでした」


「ぶっ!?」


 聞いてないよ!?

 ネーヴェさん、そんな不用意なことしていたの!?

 危ないなぁ。せめて俺を護衛に呼んでよ。

 もっと自分を大事にしてよね。


「いつの日だ?」


「連休中の二日目です」


「そうか……」


 コリンズ指導官は腹腔から息を吐いて一瞬瞑目した後、言った。


「ネーヴェ、悪いが軍からの事情聴取に応じてくれ。知っていることを話してくれ」


 コリンズ指導官が言った後、別の生徒……類人猿代表君が言った。


「あの……2日や3日ぐらい、遊び呆けて連絡とれないこともあるんじゃないですか?」


 類人猿グループの中には、特に不真面目な奴らが多くてずる休みも多かったね。

 連休中からといってもほんの数日。こう物々しい雰囲気でたずねてくるということは、何かのイレギュラーな事情があったということだ。

 コリンズ指導官は仏頂面で。


「そうだといいのだが……。これは言ってもかまわんだろう」


 コリンズ指導官は目元を抑えながら言った。


「オルタリオの寝室には外から襲撃された後がある。壁が外から強力な魔術によって破壊されたんだ。オルタリオは拉致されたか……。殺害された可能性がある」


 ざわざわと、クラス中が一気に騒がしくなる。


「壁ごと破壊……!?」


「テロか!?」


「共和国の工作員がホワイトナイト候補生を狙っているんだったりして……!」


 はえー。

 物騒な世の中だねぇ。


 まぁ。

 オルタリオ君を殺したのは俺なんだけど。


 ……

 …………

 ………………


 そういえばあれは、ちょうどネーヴェがオルタリア君と約束した日の前の晩だったか。

 ネーヴェに色目を使って不快だったし。

 レリーシャちゃんにも執念深くつきまとって、生かしても目の上のタンゴブにしかならないと感じたんだよね。

 だから俺はわざわざ調べて、オルタリオ君の屋敷に潜入した。

 オルタリオ君は、結構な家柄の貴族だったらしい。

 大きな屋敷で、だけど警備はさほどではなかった。

 付近も貴族の屋敷ばかりが立ち並ぶ高級住宅街で、油断していたのかな?

 窓越しに気配を探ると、オルタリオ君は高そうな酒瓶を傾けていた。


「ふははははは……。これであの小煩いネーヴェも俺のモノに……」


 あ?

 その野卑な声に、一瞬で沸点がブチ切れた。

 ネーヴェさんは。

 お前如きが気軽に触っていい人じゃないんだ。


 元々殺す気で来た俺を止める者はいない。

 生み出した黒炎で、壁を破壊した。


「なっ……?」


 パリィィン


 音も延焼もなく、消し飛んだ壁に、オルタリオ君が驚愕し、手に握っていたグラスをとり落とした。


「レーヴァ……? その姿は……」


 オルタリオ君は驚愕している。

 俺は魔力を放出し、亜竜化していたから、見た目で断定できなかったんだろう。

 黒き翼と尾をたなびかせて、俺はニィっと牙をむきだしにした。


「俺様より邪悪で下衆な性根は、褒めてやる」


「ヒッ……た、助け……」


「だが貴様には品がない。力もない。凶々しさがない」


「だれ、だれかっぐげえっ!?」


 声は出させないよ。

 助けを呼ぶ声も命乞いも。

 俺はもう君の声を聞きたくないんだ。


 俺に喉元をつかまれて、オルタリオ君の瞳から、滂沱の如く涙が漏れる。

 死にたくないって顔だ。


 でも君は。

 今感じている恐怖の一割も、他者を労わったかい?

 他人の心を。

 自分より弱い存在を。

 斟酌したかい?


 俺は最強最悪だから。

 憐みの心は持ち合わせているんだ。

 だけど残念ながら、君にはその必要がないようだ。


「ああああああああああ!?」


 俺の黒炎は、くらき炎。

 物を燃やすのでなく、存在を燃やす。

 君の生命だけを、燃やすことができるんだ。


「あぁぁぁ……ぁぁ……?」


 オルタリオ君は、俺の腕の中でからからに干からびたミイラとなった。


 ……

 …………

 ………………


 俺は王都の商業地区のさらに裏手にある倉庫街を訪れていた。

 俺が人里に降りてから5年。

 ここで2年ほどは、1人で試行錯誤していた。

 自分でなんとかユニコーンナイトの技術を模倣した兵器を作ろうとしていたんだ。

 だけど独力では無理と感じて、中等部から白騎士科に潜り込んだのが3年前。


「ルニファーレン君、どう?」


「……」


 倉庫の隅で、分解されたユニコーンナイトの胴体部分をいじりながら、ルニファーレン君はこっちを振り向いてきた。

 ここはね、人目を避けて俺が造り上げたラボなんだ。

 周囲はとある商会の物流倉庫という名目で借り上げているけど、すべてダミー。

 俺がこのラボを隠すために借り切ったんだ。


「これ、差し入れ」


「……ああ。そこに置いといてくれ」


 ルニファーレン君は、わりとなんでも食べる健啖家で食のこだわりはないけど、男の子だからやっぱり肉類が好きみたいだね。

 で。

 溶鉱炉に落ちて事故死扱いされたルニファーレン君が、なぜこの場所にいるかというと、俺が引き抜いた。

 俺専用の騎士機──。

 ドラゴンナイト(仮)をつくるためにね。


 色々説明が必要かな。

 勘の鋭い人はもうわかっているだろうけど。


 溶鉱炉にあったボロボロに朽ち果てた人骨。

 あれはルニファーレン君のものじゃない。

 俺がルニファーレン君の奴隷用の拘束具を外して、別の人間にげ替えたんだ。


 じゃああの骨は誰かって?

 オルタリオ君だよ。

 ミイラ化したオルタリオ君の首に拘束具を引っかけて、溶鉱炉に放り込んだんだ。

 オルタリオ君は、これからの俺の学生生活で目の上のタンコブになりそうだったからね。

 早々に退場してもらって、ついでだから死体も有効活用させてもらうことにした。


「調子はどんな感じ?」


「調べた感じ……。お前の設計図通りで、大筋は間違っていないように思える」


 この場にあるユニコーンナイトは、俺が五年前、ヴィヴィナさんというホワイトナイトから制御権を奪って鹵獲ろかくした機体だ。

 第四工房に運び込まれる騎士機のほとんどは、魔導炉や魔力回路の一部が取り外されてから修理に出されるんだけど、このユニコーンナイトは一応五体満足に揃っている。

 一応というのは、俺が力業で制御権を奪う際に、システムを浸食したせいで一部の回路が壊れているんだけど、まあ誤差の範囲内だと思う。

 2年かけて調べて、ある程度の構造はわかってきたんだけど──。


「やはり、動力炉がどうにかならないとな」


 第一騎士機工房でもよくわかっていない、聖堂とかいう宗教の親玉が製造管理する、ユニコーンナイトの魔導炉。

 この仕組みをどうにか解明しないといけない。

 ユニコーンナイトの化け物染みた出力には、この魔導炉の存在が大きく関係しているんだ。

 だけどプロテクトがかかっていて、その内部構造を把握するのが難しい。

 無理やり分解しようと思えば、たぶん爆発する。

 俺はなんとか耐えられるだろうけど、ルニファーレン君だと即死だろうな。


「手ごたえはどう?」


「俺一人じゃ無理だが……。お前と連携すれば、いけるんじゃねぇの」


 ルニファーレン君の魔導力は、魔族であることを考えても、ちょっと規格外だからね。

 そこに世界最強最悪の黒炎竜である俺が加われば、不可能ではないということだ。

 それに親方たちも、こっそりとだが協力してくれるし。


 なんで俺が第四工房に目をつけたのか。

 俺も、第一工房や第二工房に行って正面から教わることを考えたんだけど、俺が作りたいのはユニコーンナイトじゃない。

 彼らと協力して魔導炉の秘密を紐解いても、あまりいい風にはならないと思ったんだ。

 俺がドラゴンであることを言えないし、言えなかったら俺の能力もフルに発揮できず、正体が露見すると異端審問官にチクられる。

 それにユニコーンナイトの秘密を紐解いても、あくまで自国のユニコーンナイトの強化に努めるだろうし、たぶん、俺の成果はいいように利用されるだけだ。


 だから俺は第四工房に目をつけた。

 奴隷として扱われる彼らの反骨精神を焚きつけて、人間たちの支配に抗う自分たちの騎士機を開発する。

 ルニファーレン君という逸材に出会えたのは僥倖だったけど。

 それとは別に、修理担当という役職上、第四工房には腕とか足とかモゲてるけど他のパーツは無傷な機体とかも運び込まれるし、研究や実際の組み立てに欲しいパーツをチョロまかす余地がある。

 あのザマスおばさんが危惧したそのままに、パーツの横領を企んでいたんだ。

 

「たぶんね、魔導炉に答えがあると思うんだ」


「答え? なんのだ?」


「なぜこの世界にはドラゴンナイトが存在しないかその理由。そしてどの国も、横並びにユニコーンをモチーフに騎士機を組み立てる理由」


「ああ……」


 ルニファーレンはつぶやくと、不愛想な顔でつまらなさそうに言った。


「でもそれは、たぶん……。そう大した理由じゃなく。解けてしまえば、所詮そんなもんだと思うものだと思うぜ」


「うん。そして……ユニコーンナイト以外が最適解じゃない証明にね。でも……俺はやれると思うんだ」


「なにがだ?」


「この俺、レーヴァニル様が、世界で最強最悪で、凶悪で邪悪な証明だよ」


「は……くだらねぇ……」


 ルニファーレン君は、相槌を打つのもエネルギーの無駄とばかりに息を吐いた。

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