第58章 憶測
菱妃の斬首から三日が経ったころ、上官双晶から百里家へある知らせが届いた。
菱家が菱妃の無念に対する報復を掲げ、大群で辰砂領へ向かっている、と。
その知らせが届いてからほどなく、百里玄武は百里景砂と息子であり百里家の世子でもある百里
菱家の人間の目につかないようにするため、百里景砂らは一台の小さな馬車に乗って上官家へと向かった。
「景砂、何を考えているんだ?」
百里景砂が馬車の中で一言も言葉を発さずにいると、妻の上官氏を肩に抱き寄せている百里楓祥が不思議そうに聞いた。
「兄上、私の役目はもうすぐなのでしょうか。もうすぐ世のために果てなければならないのでしょうか」
「どうだろう。もしかすると景砂の言う通りかもしれない。でも、今回の件が君の役目を迎えさせる時期ではないかもしれないという可能性もある。例の使命に関しては我々は何もわからない。でもいつかその時が来るということだけは確実だろうね、それも遠くない日に」
「それなら私としては今回で使命を果たすときが来ることを望みます」
「どうして?」
百里景砂は上官氏が眠っていることを確認してから言った。
「上官家に嫁ぐのは嫌ですから」
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