第4話

あれから数か月が過ぎた。

綾乃とは週に何回か一緒にゲームした。(もちろん勉強も)

なんと綾乃は推薦を勝ち取ったらしい。推薦で大学に行けるのにも関わらず、綾乃俺に勉強を教えてくれと言っているのだ。

「なんで推薦なのにまだ勉強するんだ?」

そう聞くと

「いやー理系科目苦手だけど理系学部行くからさぁ」

そう答えた。

俺は内心焦りつつあった

「ち、ちなみに学部名は...?」

「えーっとねぇ...」

綾乃の行く学部は看護系の学部で情報系の俺とは少し系統が違った。

安心していいのか残念なのかよくわからない気持ちを隼人は抱いた。

「というか、今更な気がするがなんで自然に俺の家にいるんだ?」

「いやね、ほら、勉強教えてもらうなら直接の方がいいじゃん?」

「いやそうだけどさ?年頃の女子を家に上げるってさ?」

「そお?私は気にしないけど」

俺とその他の人が気にするんだよ!と心の中で突っ込みを入れた。


[今日ランクやるか?]

そうメッセージを送った。

明日休みだし遅くまでできそうだなぁ…

そう考えていると綾乃から返信が来た

[明日予定あるからしかできないけどそれでもいいなら]

[友達と出かけるならそっち優先してもいいんだぞ?]

もうすぐ卒業の女子高校生ならみんなで夢の国デ○ズニーとか遊び行くしなぁと考えた。

しかもこいつの少しは夜中3時までとかだし

[ふつーに家の用事だし、朝もそんな早くないからだいじょーぶ!]

そして迎えた夜22時

「すまん、待たせた」

『大丈夫だよー』

「なんかランク紫くなってるけど俺が疲れてるだけか?」

前に一緒にやった...4日前は上から3つ目の一番下のティアだったのに今日ロビーに入ると上から2つ目になっていた。(隼人は3つ目の1番上)

『休日の学生をなめるでないぞ?』

「...俺も今日は休みだったんだけどなぁ...」

そんな会話をしてゲームすること約3時間

『そろそろ寝るわぁ』

半分寝ぼけた声で言う

「眠くてエイムガバってリス待ちで寝落ちしかけてたもんなぁ」

『それはぁわすれてぇ』

今にも寝そうな感じがする...

「じゃあ今日はお開きだな。またどっかでやろうな」

『うん...おやすみぃ........』

そう言って通話から抜けたと思いきや、寝息が聞こえてくる。

「こいつ、通話落ちる前に寝やがった...」

『……はやとくぅん…』

寝言が聞こえてきた。

「ったく、布団で寝ろよな…」

そうこぼして俺は通話を切った。

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