葉月某日


蚊取り線香の匂いを辿って

着いた先に土産屋


お嬢さんへのおまけにと

もらった金平糖を数粒


カフェから見下ろす大通りは

やっぱり人粒多かった


並列で歩いてくる人の隙間を

肩をすぼめてすり抜ける


通り抜ける扇風機が

鳴らす見本の風鈴の音


気の抜けたバスの停車音は

微睡の記憶に堕ちてった



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