003 - じゅのー -

003 - じゅのー -



ふぉぉぉぉん・・・・


「よし、船体のサーチ完了・・・あ、社長ぉ!、船の固定終わりましたよー」


「そうか、お疲れさん」


「彼女どうでした?」


「飯を食った後で宿泊先のホテルに送って来たが」


「かなり落ち込んでたし、宿主だからこれまで色々と辛い事もあったでしょう、社長が優しく慰めて来たのかなって」


「意外と引き摺ってる感じはしなかったな、まぁ今まで酷い目に遭い過ぎて慣れてるんだろう・・・不幸な話だ」


「で、この船早く部品を手配して改修始めないと10日で終わりませんよ」


「こんな場所でまともな整備は出来ねぇから船体だけ転移させて本社のドックで改修する、あそこなら部品なんていくらでも手に入る」


「えぇ!、こいつを転移させるんすか、転送ゲート10箇所くらい通るから往復だけで20日以上かかるから無理っすよ!」


「権限使ってプレミアム転送すれば片道半日で行けるだろ」


「あー、金と権力にモノを言わそうとしてるんすね」


「酷ぇ言い方だなおい!、相応の費用をかけて時間を短縮させるんだよ、それにこの船の内部情報が他に漏れたらやばい、信頼できるエンジニアを揃えて情報の漏洩防止を徹底させる・・・お前も気付いてるだろうがこいつのかつての船名はジュノー、俺のオペラとは姉妹機だ」


「・・・はぁ・・・分かりました、でも内外装パーツの交換だけなら俺でもいけますけど、こいつをバラしてまた組める技術者って今居ます?」


「カインもいるしベリルの奴がまだ生きてるだろう、引退して・・・辺境惑星でのんびり釣りをしてると言ってたから連れて来る」


「権限使ってプレミアム転送で・・・ですか?」


「もちろんだ」


「俺、ベリルさんなんて人知らないっすよ」


「そりゃそうだ、お前が生まれる前に退社したからな」


「・・・」


「お前も俺が信頼してるエンジニアの一人だ、改修する時に立ち会って2人の技術を盗め、俺のオペラもシーマの残骸を見つけていつかまた動かせるようにしたいから頼りにしてるぜ」


・・・












・・・


超高級ホテルのお部屋の中、僕は鏡の前に立って自分の身体を眺めてる、両手首と右の足首に金属の枷、左足に黒い義足、首には冷たい首輪。


一生脱ぐ事が出来ない防護服は身体の線がはっきり分かるくらいピッタリとしていて見た目がとてもえっちだ。


宿主が一般の人達の中に紛れる事を恐れた反宿主を掲げる組織やベンダル・ワームを憎む人々の意向で人前に出る時は防護服のままで首輪を隠してはいけない事になっている。


星団法では首輪を見えるように出していれば宿主の服装は自由なのだけれど治安兵や役人に見つかったら脱ぐように注意される、これは特に理由の無い宿主に対する嫌がらせだ。


「ひやぁぁっ!」


ソファに戻ろうとした時、僕の身体の中でまた幼虫が動いた。


「体液を注入されたかも・・・やだ、身体が疼いて・・・」


一匹の虫が体液を出すとそれに応えるように僕の身体の中で根を張る幼虫が次々に蠢き体液を放出する、幼虫はお薬で成長を抑えているけど時々身体の中で動くのは止められない・・・。


僕は慌てて椅子にかけてあるタオルを掴みベッドに潜り込む、タオルを口に咥えて声が漏れないように・・・お布団のシーツを掴み膝を抱えるように丸くなった。


痛い・・・お腹の中で動いてるのが分かる、気持ち悪いし吐きそうだ!、僕の身体の中で異物が動き出すおぞましい感覚・・・。


「ひぃっ!、いやだぁ!、出て来ないで!」


僕のお股の穴の中に根を張っている幼虫が蠢きながら少しだけ外に這い出て来た!。


防護服の上から手で押さえ両足をきつく閉じても動くのを止めてくれない、まるで僕の身体を弄んでるみたいだ・・・。


シーツを握りしめた身体が小刻みに痙攣して汗と涙でシーツやタオルに染みが広がる。


・・・


・・・


「あぁぁぁ!」


僕は頭の中が真っ白になり意識を失った。







・・・


「んぅ・・・まだ真夜中?・・・」


僕は身体をベッドから起こす・・・首のところで密閉されてるから防護服から外に漏れ出す心配はないけど背中が汗やおしっこで気持ち悪い・・・。


立ち上がると背中からお尻、足に向かって流れるドロリとした嫌な感触・・・早く洗浄機で綺麗にしたい。


浴室の中に設置してある洗浄機に辿り着いた僕は横になり、防護服の腰に付いている二個の挿入口にプラグをセットする、スイッチを入れると片側から洗浄液が防護服に流れ込んで内側に満たされた。


「最新式は4回も洗浄してくれるんだ・・・いいなぁ、僕のは2回、でも4回してたら洗浄液がすぐに無くなるし・・・ここの快適さに慣れたら宇宙船のが物足りなくなるかも」


洗浄で服の内側が綺麗になったから次はすぐ横の浴室へ、汗をかいたから頭と身体を洗う。


宇宙船は使える水が限られていたからゆったり浸かれる湯船や暖かいシャワーは久しぶりだ、防護服の上からシャワーのお湯をかけて全身を綺麗にした。


しゃわわわぁ・・・


「わぁぁ・・・気持ちいい・・・」


しゃわわわぁ・・・


「ひゃぁ!・・・」


お胸や股間を洗おうと指で触ったら思わず声が出た、ベンダル・ワームの幼虫が分泌する体液は人間を発情させる快楽物質が入ってるから僕の身体は普通の人よりとても敏感なのだ。


・・・


・・・


広い浴室の床で一人えっちを始めてから結構な時間が経ち、身体を起こして鏡を見ると涙目で虚ろな顔をした僕の顔が映ってた、髪は乱れ半開きの口からは涎が垂れていてとてもエロい。


「高級ホテルで僕は何してるんだろ、急に恥ずかしくなって来たよ・・・別に誰も見てないからいいんだけど」


これが怪しい安ホテルだとシャワー室に盗撮用のカメラが仕込まれてたりする・・・僕の痴態が撮影されて星団中に拡散されるのは嫌だから僕は絶対に船外ではしない事にしてる・・・今我慢できなくてしちゃったけど。


「でも・・・えっちな気持ちになる体液を出す幼虫が全部悪い!、ベンダルに関する本にもそう書いてあるの、うん、僕は痴女じゃないぞ」


意味不明な言い訳を呟きながらお風呂から出て全自動ドライヤーで髪を乾かし、もう一度洗浄機で防護服の中を綺麗にした。









・・・


「この番組、こっちの星域でもやってたんだ・・・・」


僕は今ベッドで横になってフルーツ味の流動栄養食を飲みながら通信端末で星間放送を見ている、ホテルのサービスで回線使用料は無料だ、しかも多言語字幕があるから言ってる事が分からなくても大丈夫。


画面に映っているのは宇宙ステーションじゃない本物の惑星、陸地に住んでいる人のお宅訪問番組、広々とした草原が広がるお庭や大きなお屋敷が紹介されていた。


「凄いお金持ちだ・・・え、待って!、この人レベルスのおじさんだ!」


今日出会ったばかりの・・・お父さんと知り合いだと言っていた筋肉ムキムキのいかついおじさんは豪邸に住むお金持ちだった!。


「すっごい快適!、ベッドがふかふかだ、これが高級ホテルの暮らし!、憧れるなぁ・・・」


でも僕みたいに低ランクのハンターはどんなに頑張ってお金稼いでもこんな暮らしは出来ない・・・世の中不公平だ。


枕にぽすっと顔を埋めて深呼吸すると洗剤のいい匂いがした・・・そういえばこのホテル、遠距離通信も無料らしい・・・。


「この時間だと向こうは・・・」


かた・・・かたかたっ・・・ぴっ・・・


「朝だね!、ふふっ・・・リンちゃんを驚かせてあげようかなぁ」










近況ノートにイラストを投稿しています


シエルさん(防護服)

https://kakuyomu.jp/users/hkh/news/16818093074293075834


シエルさん(防護服+ブーツ)

https://kakuyomu.jp/users/hkh/news/16818093074293129584


シエルさん(上着)

https://kakuyomu.jp/users/hkh/news/16818093074293173368





R-18版のお話をノクターンノベルズに投稿しています

スペースシエルさんReboot-R 〜宇宙生物に寄生されましたぁ!〜


https://novel18.syosetu.com/n2146iu

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