ミノタウロス
俺 ユカリ 巫女様 ヤヨイ ルイーズと弟のタスク 以上の6人を討伐隊として登録した
「初めまして タスクと申します 私も討伐隊に入れて頂きありがとうございます 皆様 どうぞ宜しくお願いします」緊張しながら ルイーズの弟のタスク君が挨拶する 「「「こちらこそ 宜しくお願いします」」」ユカリ 巫女様 ヤヨイがにこやかに挨拶を返す
「セイだ 一応隊長だけどあんまり緊張しなくて大丈夫だよ」俺が言うと
「そうだぞ 危ない時はあたいの後ろに隠れてろ それにセイはあたいよりも強いからな」タスクの肩をバンバン叩きながらルイーズがおちゃらける
顔合わせも済んで 祠に行くための準備をし午後には出かける
「ちなみに 賢人を倒したのは どんな奴なんだ」
「食料を届けに行った者が言うには 二階にまで届きそうな背丈と 角の生えた牛の頭の化け物だったそうだ」ルイーズの答えに 「多分 ミノタウロスですね」巫女様が言う
ナーロッパ世界になって 怪物も西洋風になったのかな?
「主様」キヨミが俺の肩に飛び乗り耳元で囁く
「ああ 分かってる だが害意は無さそうだ」
街からずっと俺達の後をつけているのがいる ユカリも気付いてるようだ
「多分 姿隠しの魔道具を使っているのでしょう」
「そうだろうな 気配は全く隠されていないからな」
街を出たのが昼過ぎだったので あまり進まないうちに夕暮れになった
適当な場所に野営を張り 飯を食う 巫女様 ヤヨイは果物 山菜の串焼き キノコの小鍋 俺とルイーズ タスクは肉の焼き串 ユカリは今回は食事をせずに警戒にあたってた 食後にアイスを出すとユカリも来て食べている アイスには魔力を回復させる効果があるらしい
「アイスもそうですが シャーベットも 主様がお作りになるのには主様の愛情が感じられますので 身体に気持ち良いのです」ユカリが愛情なんて言葉を使う
「こりゃ 美味い 疲れが吹っ飛ぶせ」
「こんなに 美味しい物初めて食べました」ルイーズとタスクにも気に行ってもらえたようだ
野営した次の日の昼前には祠に着いた
中を確認すると思った通りミノタウロスがいて 封印されている水晶を力任せに殴り続けている 側には賢人が倒れている
「親父ー!!」 叫んでルイーズが飛び込むと面倒臭そうにミノタウロスがこちらを見てくる
「この野郎ー」雄叫びを上げルイーズがミノタウロスに斬りかかる
ミノタウロスは右腕で剣を受け 左の拳でルイーズを殴りつけ 彼女を吹っ飛ばす
俺は賢人に駆け寄り息を確かめる わずかだがまだ呼吸がある
治癒魔法をかけ 巫女様の元に抱えていき 後を任せる
「大丈夫か? 親父さんはまだ息があるから手遅れじゃないぞ」ルイーズに治癒魔法を掛けながら声をかける
「それでも こいつだけはあたいにやらせてくれ」肩で息をしながらもミノタウロスを睨みつけながら剣を構える
ミノタウロスが身を低くして 突進の構えをしたところにルイーズが火炎弾を連射し弾丸の速さでミノタウロスに突っ込んでいく 身を低くしていたミノタウロスの二本の角の間に剣が突き刺さる 爆炎とミノタウロスが倒れた事による土煙で視界がぼやける ぼやけた視界の中 外から何かが飛び込んできて 倒れているであろうミノタウロスに剣を振るう
「やった この僕が化物を退治したんだ!!」爆炎と土埃が収まった所に派手男がいた あいつが尾けて来てたのか
「この功績で士官が叶うぞ」満面の笑みで俺等を見るが ミノタウロスはまだ倒せてないぞ モゾモゾと動くミノタウロス 身体が倍ぐらいにでかくなっていく 二本の角は額の真中に一本だけになり穢れも濃くなっている
「ルイーズ 一旦引け!!」俺が叫ぶと彼女は後ろに飛んだ
立ち上がったミノタウロスは派手男の頭を鷲掴みにして 俺達の方へ投げてくる
グシャリと音がして派手男は壁にあたり 手足を変な方向に向けて床に落ちた
「ルイーズは右 ユカリは左 俺は中央に 行くぞ!!」
左右から牽制してもらいながら 俺はミノタウロスの真正面から飛び上がり 穢れの濃い角を根元から草薙の剣で切り落とす ミノタウロスは動きが鈍くなり膝を付く
「食らえー」ルイーズがミノタウロスの首を剣で斬り落とす
巫女様がきて錫杖で黒い靄を光の粒子に変えて やがてそれも消えていく
「お父様は 大丈夫ですよ」振り向きながらルイーズに言って「ただ あの派手男さんは即死だったので 可哀そうですが・・・ ただあの人は執念深かったようなので灰にして 天に帰した方が良いでしょう」
ルイーズの親父さんは次元収納から出した食事をルイーズに手伝って貰いながら摂っている
見えない所まで派手男を引き摺っていき 業火で燃やし灰になった所を巫女様が天に帰す祈祷をし それをヤヨイが瞬きもせずにみつめていた
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