討伐隊

王都に着いて さっそく封印の祠に向かおうとしたが 封印を守る賢人が既に倒されている為 封印に向かうには国からの許可を得ないといけないらしい

ちょうど明日 選抜試験ああるらしく申し込みをしておく

「名を上げるための無謀な者を排除する措置でしょうね」巫女様がアイスクリームを食べながら考察する 肉類は駄目だが乳製品はいいらしく好んでアイスを食べている 

 次の日 選抜会場に行くと 「あ 姉御 こいつらです 俺等を酷い目にあわせたのは」 騒いでいる奴らを見ると昨日ユカリに足を折られた連中が杖をつきながら大柄の女性に唾を飛ばしながら訴えている

「そうか うちのが世話になったみたいだな」俺を見ながら大柄な女性が薄く笑う

「ここにいるという事は お前も選抜に出るんだろう 対戦した時にお礼はさせてもらう もしお前が負けて対戦叶わぬ時は 後でたっぷりと礼をさせてもらうがな」

 そんな遣り取りが終わり 受付も終わり控室で待っていると名前を呼ばれ 闘技場に出ると 着飾った派手な男が俺を一目見るなり鼻で笑った

「こんなのが相手なら楽勝だな 死ね!!」叫びながら剣を振り下ろしてくるが右に避けて 足をかけ足がもつれた所を横っ面に軽くパンチを叩き込む ゴロゴロと転げて しばらく待っても起き上がらない 審判が俺の勝ちを宣言する


その後 二人と闘ったがあまりにも弱すぎる 街の喧嘩自慢が集まってるのか?

準決勝で あの大柄の女と当たった 

なかなかの太刀筋で俺も初めて剣を抜いて打ち合った 同時に魔法も使ってくるので

それにも対応しつつ 最後は火魔法連弾の中鋭い突きを同時に仕掛けてきたので 上に飛び 相手の肩に一撃入れて膝を付かせた 

「参った」 一声上げて 俺を見ながら「侮っていた お前強いな」握手を求めてきたので手を握り返しながら「あなたこそ 強いな ギリギリだったよ」と返す


 決勝はあまりにも弱すぎて瞬殺だった

優勝したので俺等は討伐隊に選ばれ 明日にでも討伐隊を組み申請する事にし会場を後にした 宿に帰る道すがらまだ日も高く人目もあるというのに初戦で当たった着飾った派手男が仲間数人とで俺達を取り囲む

「お前のせいで 全てが滅茶苦茶だ 全員ぶっ殺してる」

 面倒だなと思っていると 大柄な女と昨日足を折った連中が現れて

「情けない奴だな 女性陣を人質にでもして 意趣返しか?」大柄な女性が一喝すると「手前ら全員でも この方には勝てねえよ」杖をつきながらも大柄な女の取り巻き達が悪態をつく いや お前達の足を折ったのはユカリだろ 俺はやってないぞ

「うるせー こいつのせいで俺の士官の道も無くなったんだ」派手男が叫ぶ

なるほど討伐隊に選ばれる程の腕前なら士官の道があったのか 残念だったな

どうするかと考えていると 昨日と同じくユカリが派手男と仲間の足を折っていった

「なっ!!」派手男達はびっくりして地面に転がる 何が起きたかわからないだろうな 見ていた大柄女達も口をポカンと開けている

「参ったね お連れさんもこれほど強いとは 少しは自分を売り込めるかと思ってたんだが ああ すまないね名も名乗らず あたいはルイーズってんだ この街の役立たず共を纏めてる者さ」

「俺はセイだ 宜しく 巫女様こいつらの足を治してくれないか? ルイーズの仲間なんだろ?」巫女様を見て 次にルイーズを見る

「この馬鹿共が難癖つけてきたんだろ 反省させる為に暫くはこのままでいいよ」

「「そんなー 姉御 反省してますって!!」」

「反省してるようですね」笑いながら巫女様が派手男たちを除いて 治癒魔法を掛けていく

なかなかわかってらっしゃる

「それで 実はセイさんに頼みがあるんだ」真剣な顔で言ってくるルイーズ

「俺に出来る事なら いいけど」

「あたいも 討伐隊に入れてくれないか? 討伐隊員はセイさんの推挙で決められるんだ 頼む」頭を下げるルイーズ 背は俺より少し高いぐらいで おっぱいは一つが俺の顔ぐらいある ぼんやり眺めていると ピタリとユカリの薙刀の刃が首筋に当たる 「この年代の平均値で体を維持していますが 主様がお望みとあらば 彼女のような容姿に変えましょうか」微笑みながら言うが目は笑っていない

「いや ユカリは可愛いし綺麗だし スタイルもいいから 今のままが良いよ」

慌てて弁解すると ユカリが頬を桜色に染めた

「頭を上げてくれ どうして そんなに討伐隊に入りたいんだ?」死ぬかもしれないのに不思議に思ってルイーズに聞くと

「先頃 亡くなった賢人はあたいの父親でな それなりに強かったはずなのにやられた 女は賢人になる事が出来ないから跡もつげない せめて親父の仇を討ちたいんだ」

「次の賢人候補はいるのか?」俺が聞くとルイーズが

「あたいの弟だ だが まだ弱い」

「じゃあ 弟も連れて行こう 封印のやり方は巫女様に教えてもらえば良い」









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