第89話10びょうちゃーじ
業界トップを走るのは華鶴うどんである。
飲めるうどんが好評を博しうどん界に衝撃をもたらせた。
短時間でするっと食べられるそして低価格。
TVCMでは10びょうどんちゃーじと流しているくらいだ。
そんなわけでランチタイムの時間のない時ほどササっと食べられる”飲めるうどん”
みたいなブームがあったわけだが、当然長続きするはずもない。
だってそう、飽きである。
ちょうどその時期に太郎が現れさあ大変。
こうして華鶴うどんはいや、うどん業界は失速していくのであった。
何故か知らないがうどんとラーメンの客はかぶるのに蕎麦とパスタはあまりかぶらない。
そんなバカなと思うのだが、蕎麦やパスタはあまり失速していないといった数字が出る以上そうなのだ。
色々な報告書に目を通しながら、うどん弁当をたべるのは栗田ミトである。
転校生で浮いてるからボッチ飯というわけじゃない。
彼女は一応社長なので書類のチェックなどをしなければならない。
完全に社長業をやっている小鳥遊とちがって、学業兼任型なのだ。
とても忙しい彼女は授業の合間に仕事のメールを返したり、休み時間は仕事の資料を眺めたりと
とにかくやることがありご学友と交流を深めるなんて暇はあまりない。
そう、あまりないのだが同じ時期に転校してきたライバルたちの様子も探らないといけないし
牽制もしなければならないので校内で仕事ばかりもしていられない。
本当だったら、佐々木様にアタックするのだが彼のクラスの鉄壁なガードに邪魔されてろくに話もできない。
昼休みは、保健室という男性領域に行ってしまうのでそこに踏み込むと学校生活がアウトになるのでいくら強引な私でも龍の逆鱗に触れないのは当然であった。
彼女がランチで食べるうどん弁当は、普通の弁当と同じだ。
上段にうどんに乗せる具材、下段にうどんの麺
そして保温ポットにあつあつの出汁をいれているので
昼休みでも暖かいうどんをたべることができるのであった。
ちなみにこのうどん弁当は近くの店舗で作ったものだ。
ってそんなことしてる学生なんて一人もいない。
衆目が集まるのは避けたいとランチはあまり人の居なさそうな中庭で昼食をとるのだが
そのなんというかほかの3人のライバルたちも独特な弁当を持ってきているため昼食ランチの場所被り
が頻発し諦めて昼食ランチ会というものになっている。
私がうどんをすすってる中、草ももぐもぐ食べていると思わんでもないそんなのを食べている令嬢などなど
まあ個性的過ぎてさすがに目を引くなぁって自分でも思うのだからほかの生徒は余計そう思うだろう。
最初は無言で食べていたのだが、ぽつりぽつりと日常的な話からはいり、だんだんとはなすようになってきた。
私はクラスで話す相手があまりいないというまあ、そりゃ、休憩時間仕事してるし当たり前だがみたいな話を
すれば皆様共感してくれてうんうん言ってくれるのだからなんというか居心地のいい空間になりつつある。
社長兼任学生あるあるトークとクラスボッチあるあるは紙一重とだけ言っておきたい。
唯一クラス登校し一緒に授業を受けてくれるという希少な男子高校生がいる。
保健室へ引きこもらないようにとそのクラスメイトは他クラス女子をものすごくけん制するのだが
某売れ行きよすぎドリンクのブームにより比較的朝の時間はガードが緩くなっている。
緩くなってきているのだが、肝心の男子学生も何故か遅刻ギリギリ登校なので
朝のチャンスもないので放課後しか望みがないのだが、近々行われる体育祭
全ての時間が体育祭になるため接触チャンスが大幅に増えるボーナスタイムが訪れるのだ。
私は気合を入れながらうどんをすする
おかずで味変はしているが、やはり毎日うどんだとちょっと飽きがくるなぁと思いながらも
彼女は自社のうどんの味をチェックし一定の品質を保てているかもかねている昼食なので味気ない。
そんな味気ない昼食ランチタイムだったはずなのに・・・・。
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この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
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