第43話 結婚式

 私、エリム

今日は結婚式だ。


「初めてこれ着た…」


 初めてウエディングドレスを着てみたが、かなり豪華だ。

デザインが綺麗だし可愛い。


 ジェシカが待っているところにまでウエディングドレス姿で行く。


 ジェシカのウエディングドレス姿はどんな姿だろうか?

今から楽しみだ。


「ジェシカ〜着替えたよ」


 そしてジェシカのウエディングドレス姿を見る。


「エリム…まぁ…とっても似合ってるわね」


 ジェシカのウエディングドレス姿、かなり似合っている。

見るだけでジェシカの可愛さそして美しさが目立っている。


「ジェシカも…似合ってるよ…」


 率直に自分が見た感想を話す。


「ありがとう。エリム、そろそろ始まるし行きましょう。皆が待ってるわ」


「そうだね…」


 結婚式がそろそろ始まるので私とジェシカは目的地まで歩く。


 結婚式には劇団ジェシカの劇団員、そしてフロンティア学園の頃の同級生を招待した

勿論、メイドのイリスとお姫様のシャロリア、女騎士のベルリスも招待している。


 いよいよ入場だ。


「ジェシカ…行けそう?」


「えぇ…行けるわ!」


 ジェシカに確認を取る。

これで入場できる。


「それでは…どうぞ」


 私とジェシカは入場する。

観客席にいる皆は拍手してくれている。


「では、ジェシカさん。一言お願いします」


「は、はい!」


 ジェシカは前に出て一言を頼まれる。

ジェシカは練習してきたと言ってたので多分、大丈夫だろう。


「本日はお越しいただき、誠にありがとうございます。私は学生の頃からの仲で同じ劇団で共に過ごしてきました。そして今日、結婚式を迎えれて私は幸せです。エリムは…私と色々な思い出を作ってきて、今も思い出を作っています。この先もずっとこれは続くでしょう。だからこそ、大切な彼女と共に私は生きていきたいです。皆さん、私たちを応援してくださり、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします」


 ジェシカは一切噛まずに話した。

ジェシカの一言で私は泣きそうになった。


「では、次はエリムさん。お願いします」


「はい!」


 次は私が前に出た。

大丈夫、きっと言える。


「皆さん、今日は来てくださりありがとうございます。私はジェシカとは学生の頃からいつも楽しく一緒にお喋りする仲でした。休み時間も体育祭の日も文化祭の日も…そして今は舞台の練習の日もジェシカといるといつも楽しいです。そしてそのジェシカがこれからは一緒に家族として共に過ごします。大好きなジェシカと共に過ごす…私はそれがとても幸せです!今日ここに来てくださった皆さん、私たちの恋、応援してください!」


 そうして私が話し終える。

皆が拍手してくれた。


「ありがとうございました」


 私とジェシカは話し終えたので席につく。


「ふぅ…言えた…」


「よく言えたわね。エリム」


「ジェシカも良かったよ」


 席でこっそりと話し合う。


 そして食事が始まる。


「美味しいねこれ」


「そうね」


 式場の料理は美味しい。

ジェシカは相変わらずの量で食べている。


「エリム、ジェシカ、おめでとうございます」


 シャロリアが私たちのところに来た。


「シャロリア〜ありがとう!」


「エリムがまさか結婚して…しかも結婚式に呼ばれるなんて嬉しいです」


 シャロリアは学生の頃に一緒にパーティー参加したり歌を歌ったりと色々な思い出がある。


「シャロリアが来てくれて嬉しいわ」


「私もジェシカとエリムにここで会えて嬉しいですよ」


 シャロリアとジェシカは以前、仲が悪かったのだが今は仲良しだ。


「エリム、ジェシカ、おめでとう!」


 次に来たのは女騎士のベルリスだ。


「ベルリス〜ありがとう!」


 ベルリスとは一緒に見回りしたり夏祭りに行ったりした。


「今度木登りの大会があるのだが見に来てくれないか?」


「分かったよ。ジェシカと行くね」


「感謝する」


 ベルリスは今でも木登りの大会に参加したり、子供たちと一緒に遊んだりしている。

そういったところは昔から変わってない。


「ご主人様、ジェシカ様、おめでとうございます」


 そしてメイドのイリスが来た。

イリスとは一緒にパレードを見たり遊園地に行ったりした。


「ありがとう。イリス」


「ご主人様が結婚されるとは…私は嬉しいです…」


 イリスは泣きそうになる。


「イリス、いつもありがとう。これからもよろしく」


「はい…よろしくお願いします」


 イリスは礼をした。


「皆、昔から変わってないわね」


 ジェシカは結婚式に来ている皆を見ながらそう呟いた。


「そうだね。ジェシカも…昔から今もずっと可愛いよ」


「もうっ…エリムったら〜嬉しいわ!」


 ジェシカは私に寄り添ってくれる。


「この先もずっと…一緒に幸せでいようね。ジェシカ」


「そうね…エリムとはこれからもずっと一緒に幸せでいたいわ…」


 そうしてジェシカは私の方を向いてくる。


「キス…したいわ」


 ジェシカからキスを頼まれる。


「うん…」


 ジェシカの表情が可愛かったので私はそっとジェシカの唇にキスをする。


「2人は幸せそうですね」


「幸せになってほしいぞ」


「ご主人様ったら…」


 全員、その様子を見ていたがそっと見守ってくれていた。


 次回、最終話

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