第11話:ケーメという世界
全員がユーラさんの言葉に驚いた。しばらくして、アリスさんが、話し始めた。
アリス「村長!ケーメってどこですか?言い方から考えられるのは別世界ですけど、まさか異世界じゃないですよね?」
村長(ユーラ)「ん?異世界じゃ!他にも、異世界があるのじゃが、お主らは知らないのじゃ?」
俺「あの~、それってもしかしなくても、俺が転生者だから、聞いてますよね。」
村長(ユーラ)「そうなのじゃ!他の転生者は、「ケーメ」「ルナ・ソレイユ」「ピンイン」「レジェンド」すべて知っていたのじゃ!お主は何で知らないのじゃ?話しを聞いてなかったのじゃ?」
俺「あの~。あなたこそ話聞いてませんよね。俺は、神に会ってないので知りませんよ。」
村長(ユーラ)「ん?神に会ってなくても聞かされるのじゃないのじゃ?」
俺「いや、多分ですけど転生時にそれらの世界を選べるんですよ。私の場合は、強制的に、この世界だったので知らないわけですよ。」
村長(ユーラ)「そうじゃたのじゃ…。」
俺「それより、その「じゃ」口調って癖ですか?辞めれるなら、やめてください。」
アリス「あ~、それは無理だよ。村長は、その口調以外じゃ喋らないと断言してるから。」
俺「…。仕方ないですね…。」
アリス「それより、村長!何で、ケーメが地球ぐらいに発展してることを知ってるんです?ホントかは知りませんが、一旦信じて聞いてみたいです。」
村長(ユーラ)「それは…儂の年齢に関わるから言わないのじゃ!」
アリス「それって、もしかしなくても昔に聞いたことですか?」
村長(ユーラ)「そうなのじゃ!断じて言いたくないのじゃ!」
アリス「でも、ちゃんと言った方がいいですよ。今でも村長の正体謎なのにさらに謎になったら、追い出されるかもしれませんよ。」
村長(ユーラ)「脅しても、無駄なのじゃ!儂は、黙秘を続けるのじゃ!」
アリス「早く言わないと、村長だとしても殴りますよ~。」
村長(ユーラ)「黙秘最高なのじゃ!」
アリス「5」
アリス「4」
アリス「3」
アリス「2」
アリス「1」
アリス「0。ボカっ!」
村長(ユーラ)「痛いのじゃ!ホントに殴ってきたのじゃ。」
アリス「ほら、2発目いきますよ。早くしないとですよ。」
村長(ユーラ)「嫌じゃ、嫌なのじゃ!絶対に無駄なのじゃ!」
俺「少し、やめてあげてください。可愛そうですよ。」
村長(ユーラ)「そうじゃ、そうじゃ!よく言ったのじゃ!年寄は優しくするのじゃ!」
アリス「そう言われてもね~あ、少し話してくれたら、それで止めてあげる。」
村長(ユーラ)「それも無駄なのじゃ!」
アリス「ぐぬぬ、もう一回するしかないのか…。」
村長(ユーラ)「それは、嫌なのじゃ!あ、今すぐ止めないとお主の黒歴史を言うのじゃ!」
アリス「なんですか?そんなんで、私が止められるとお思いですか?絶対に大したことではないでしょ?」
村長(ユーラ)「え~と、たしか10ねんまえかの~。国王に謁見した時にお主緊張しすぎて、おもらししていたのじゃ!他には…」
アリス「あ~、ストップストップ!もう止めるから、言うの止めて!うぅ…。」
ユーラさんが、アリスの黒歴史を話すとアリスさんは止めるように言い、そして泣きそうになっていた。
村長(ユーラ)「やったのじゃー!でも、言いたいのじゃ!え~と、たしか20年前、変なセリフを言っていたの~。確か地球では、厨二病って呼ばれるのじゃ!他には、その時ぐらいに【水魔法】を使って、校舎を壊したことじゃ!」
村長(ユーラ)「ぐすっ。も…う、止めて…。許して…。うぅ。うわ~ん。」
フェルスさんは、止まらず他の黒歴史を話すとアリスさんは、床に倒れ込んで、泣き始めた。すごく泣いている。
村長(ユーラ)「あらら、泣いちゃたのじゃ!黒歴史追加じゃ!」
俺「…。フェルスさん、あなた友達から秘密にされたことすぐに話すタイプですよね?」
村長(ユーラ)「そうじゃ!悪いのじゃ?」
俺「悪いですよ。今後止めておいたほうがいいですよ。」
村長(ユーラ)「まあ、無理じゃ。秘密にしろと言うのは、言えということじゃ!ついでに、浮気をするのもダメじゃ!浮気をする者は裁きの鉄槌をするのじゃ!」
俺「…。」
しばらく俺は、ユーラさんと向き合い黙っていた。しかし、しばらくしてミリスちゃんがアリスさんに話しかけた。
ミリス「アリスお姉ちゃん、もう大丈夫…?」
返事がない。タダの屍のようだ。
いや、違うよ。ちゃんと、アリスさんは生きてます。少しふざけただけだからね。それで今は、アリスさんは、放心状態になっています。しばらくは、返事してくれそうにないです。
村長(ユーラ)「アリスは今放心状態になっているのじゃ!しばらく、お茶しながら待つのじゃ!」
いや、ってお茶?あんたが原因だから何かしてあげなよ。色々とスキル持ってるでしょ?
村長(ユーラ)「ん?放心状態になったら、そっとしておいてあげるのがいいのじゃ!」
俺「あの~やっぱり、私の心読んでますよね?」
村長(ユーラ)「そうじゃ!儂は、【読心術】を持っているのじゃ!」
俺「はあ~、しばらく黙っておきます。」
俺らは、しばらく黙りながら、アリスさんが起きて落ち着くまで待った。
――――――――――――――――――――
〈あとがき〉
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