第7話:道中

イースア村に向かっていた道中のこと、俺らは、会話をしていた。


ミリス「うは~。やっぱり、この森の自然はすごいね~。あ、あそこに狼もいるよ。」


アリス「そうわね~。あの狼は、群れの狼かな?後ろに複数の狼が見えるわよ。あれは、シルバーウルフね。体毛が銀色っぽいからね。」


アリス姉妹は、そんな感じに話していたが、俺はそれよりもその狼が襲って来ないかが心配だった。大量のシルバーウルフに俺は対処できない。だから、死んでしまうかもしれないと心配していたのだ。


俺「シルバーウルフは、襲って来ない?怖いです…。」


アリス「えっ、そんなことありえないよ。女神パナケイア様が私たち、エルフ、それに魔物たちに祝福を与える代わりに戦闘不可にしているからね。」


俺「あ、そうなんですか~。安心しました!」


アリス「そう?良かったわ。それにまただね~。前来た転生者もここにいる魔物たちが襲って来ないか心配だったからね。」


俺「他の転生者もか…。そういえば、他の転生者って私みたいな感じですか?前に私を見た時に結構すぐに転生者とわかっていたみたいでしたけど…?」


アリス「あ~それはね。他の転生者から、転生時にアバターを変えれるって聞いたんだ。それかな~と思ったからね。」


なるほどね。他の転生者は、アバターを決めれるみたいだな。多分神様がいるんだろうな…。


俺「そういえば、さっきパナケイア様って女神って言ってましたよね?世界の神は「アーテー」と聞いていたんですよ。どういうこと何でしょうか?」


アリス「え?あ~神様に聞いたのかな?そういえば知らないかな?この世界の神の事情というものを…。」


俺「そうですね。私は異世界者でもあるので…。」


アリス「それなら、説明してあげないとな…。でも、長くなりそうだから、簡単に説明するとパナケイア様は、女神「アーテー」によってここに隔離された?神だよ。詳しく教えてほしいなら、言うけどどうする?」


俺「え~、もう少し詳しく知りたいです!」


アリス「ふむふむ。それでは、伝承の話になるけど、聞いてね。昔々、あるところに原初神と呼ばれる7人の神が居ました。その名を「メーティス」「ガイア」「アイオーン」「タラッサ」「パナケイア」「アイテール」「カオス」と言った。それぞれが共生して暮らしていた。」


アリス「そんなある日のこと、7人の神は新しく神を作ることにした。そのうちの1人こそが「アーテー」でした。「アーテー」は、戦うことを望んだため、「女神パナケイア」の能力の一部としてあった、生物の戦闘不可には、腹が立っていた。そのため、「女神パナケイア」は邪神として扱われ、ひどい扱いを受けた。それに痺れを切らした「女神パナケイア」は、この場所に自らを隔離することにした。大体こんな感じね。」


俺「え~と、それじゃあ女神パナケイア様は、元邪神ということですか?」


アリス「うん、邪神の1人ね。邪神は、他にも数人いたんだよ。知ってた?」


俺「えっ?それって誰ですか?何故なったことはいいですけど、名前だけ知りたい!」


アリス「ん~と、「メーティス」と、「カオス」だね。「メーティス」は、「女神パナケイア」隔離した?ことに怒り、反乱を起こした。その時に人間を使うというアーテールールに違反をしたために邪神扱いをされ、処刑されることになった。その際に、自らをスキル化し、処刑は間逃れたが、今はどこかの空間に封印されているらしいよ」。


アリス「大雑把に言うとこんな感じ。まあ、要するに「アーテー」という酷い神によって、ここに隔離されているという認識でOKよ。」


俺「あっ、そうなんですね。結構問題がある神様ですね。」


アリス「問題が、あり過ぎて困ってるね。殆どの神は、「アーテー」に処刑されたり、隔離、封印されたりしている。殆どが封印だから、実質唯一残ってるのは、女神パナケイア様だけになってるんだ。女神パナケイア様は、首都ユグラシアにいるよ。」


俺「首都ユグラシア…ですか?少し行ってみたいですね…。」


アリス「そのうち、行けるよ!国王に紹介しないといけないし…あ、国王様、人間嫌いだけど、大丈夫かな?」


俺「まあ、そうですね。アハハ。」


ミリス「ねぇ~アリスお姉ちゃん、話しばかりしないでちゃんと歩いてよ。遅いよ。」


アリス「あ~悪い、悪い。つい、話に夢中に、なってわ。そのまま歩いて帰れば、母さんに心配されそうだな…。ちょっと走って帰るか…。よし、走るぞ!」


ミリス「え~、待ってアリスお姉ちゃん!」


俺「あ、待ってください!」


俺とミリスちゃんは、アリスさんが走り出したあと、アリスさんを追いかけて走り出した。俺は、付いて行けていたが、ミリスちゃんは少し付いて行けてなかった。そのため、俺が手を繋いで、走ってあげた。数十分走ったあと、村?にたどり着いた。


――――――――――――――――――――

〈あとがき〉

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