異世界が嫌いな俺が異世界をブチ壊す ～ジョブもスキルもありませんが、最強の妖怪たちが憑いているので全く問題ありません～

自分は文を書くという作業から身を置いて生きてきた者としての感想ですので。
展開が面白いです、主人公が興奮するどころか気味悪がっているスタート、飽き飽きしていたなろうものスタートにはない形だと思いエクセレントにさせて頂きました。

　クラスメイト達と共に異世界に召喚された主人公だったが、勇者認定されるクラスメイト達と異なり、女神の加護が無かったため、召喚した王国の王族やクラスメイト達によって、邪魔者として処刑されてしまう。
　しかし、持って生まれた霊能力と彼を守護していた三匹の妖怪たちによって甦った主人公は、その強大な力と妖怪たちの協力を得て、彼を拒絶した異世界の悪党とクラスメイト達への復讐の旅に出る。

　まずは、主人公によって復讐されるクラスメイトや女神、異世界の悪党たちの、絵に描いたような転落劇が面白いです。彼らの犯す非道な事件やそれに対する主人公の容赦ない反撃は、ほとんど「これ、ギャグなの？」と笑ってしまうくら…続きを読む

少し読みづらいので改行を増やしたほうがいいと思います。

優しき者の復讐劇が始まる！！

突然、異世界に召喚された 宮古野丈。
だが、彼には ジョブもスキルも与えられなかった。
「能無し」「悪魔憑き」 と罵られ、クラスメイトの勇者たちに処刑される。

──はずだった。

だが、彼は 死ななかった。
彼を救ったのは 三匹の妖怪──
九尾の狐・玉藻
鬼の王・酒吞童子
怪鳥・鵺

彼女たちと契約を結び、封印されていた 強大な霊能力が覚醒する。

勇者たち、インゴット王国、女神リリア。
すべてに 復讐を誓った男 の逆襲が、今、始まる──。

異世界に絶望を叩きつける、異端の英雄譚ここに開幕！

空白行がないので若干読みづらく、セリフが冗長で、主な展開も判を押したようなストーリーが続きますが、”味付け”の部分がとても面白いので不思議と飽きずに読めます。

復讐ものとして抑えるべきポイントがきっちり抑えられていて、かつヘイトコントロールにも注意を払っているところが見えるのでストレスを感じる事もほぼ無かったです。
復讐ものは序盤で飽きられがちですが、狙っているかどうかは不明ですがその点もちゃんと対策されているので飽きづらい構成だと感じました。

1話1話の文章量が非常に多いのも個人的には好印象です。

お約束の面白さ。どういった物語か早期に読者に提示され、その通りに物語が進む。期待感。ストレスフリー。この作品は読者へのサービス精神がうかがい知れる。

さらに設定の妙とプロット。いろんな方向から読者はフックを掛けられる。結末は分かっているんだろうけど先を考察してしまい、その答えを知りたいがために物語に引き込まれていってしまう。

期待より斜め上行くまさにエンターテイメント。老若男女、学生アルバイターから財務官僚まで楽しめること間違いなし！

淡々と書かれた文章で、読んでいたら、あらら、あっさりと残虐なことを表現してしまう。

知らない間に読者がこれが普通のことだと勘違い……。

でもよく考えたらえぐいよな～って感じですかね。

平易な書きぶりで、残虐な、あるいは特異な事象をサラリと表現してしまう。知らない間に読者が異空間、異世界に引き込まれる。ある意味、恐ろしい作品。