やはり、欲張るのはいけませんわね。
ついでにかずちゃんのオムツと新しいおもちゃも買ってあげられる。
「3人とも~、何か欲しいものはあるかい?アマゾンで買っちゃうよ~!パパは新作のゲームをポチッちゃうよ~!」
「おとう、あたしは新しいグローブ!!黄色いの!!」
「かえでは新しいグローブねー。じゃあ、夕方に近くのショップを見に行ってみますか」
「うん!ナナちゃんにキャッチャーミット使って欲しい!!」
「6歳の子にキャッチャーミットって。もみじちゃんは?今度、スイッチのゲームいろいろ出るみたいだよ」
「あのゲームがいい!」
「どれどれ。こっち来て教えてみ」
「あの、牧場作りながら、ダンジョンやるロールプレイングの………」
「ああ、あれねー。確かバージョンが2つあって……」
「誰か~、チャーシュー味見する人!!」
「はいはーい!おとう食べまーす!!」
キッチンからニコニコで小皿にカットしたチャーシューを乗せたみのりんが現れると、膝に乗っていたもみじをソファーの上に投げ捨てて、一目散にみのりんの元へ向かう。
そして彼女の足元に這いつくばり、ゾンビのように足首に食らいつくのであった。
「あたしも、あたしも!」
「きゃー!!パパ、ずるーい!」
一家の大黒柱であるパッパの渾身のボケに、細胞レベルでテンションの上がった双子ちゃんも、真似して食らいつく。
「ちょっと、何してるの!舐めないで!」
可愛い3人に食らい付かれて、くすぐったそうにするみのりん。
飽きたので、どれどれ。朝からスープで煮込んだチャーシューちゃんのお味は……?
「うん!美味い!!これはいける!」
「美味しい!おかあ、てんさい!!」
「やわらかーい!」
「そうでしょう、そうでしょう。いいお肉をじっくり弱火で………いたたたた!時くん、かずちゃんが!」
なんと、かずちゃんまでゾンビごっこに加わり、がら空きとなっていたみのりんの御み足にかぶりついていたのだ。
「かずちゃんも、頑張ってみんなの真似してたん?いい運動能力でちゅね~!」
「きゃっ、きゃっ!」
若干1歳にして素晴らしいメンタルと運動能力。
ボール遊びをしながらも、グラブの手入れをしていたパパとゲームをしていたお姉ちゃん2人が何か行動を起こしたことを素早く察知し、状況を確認する。
そしてすぐに前線へ飛び込んでいくのでなく、あえて遅れてゴール前に入っていき、こぼれたボールを拾ってシュートを狙っていくプレイスタイル。
俺は抱き上げながらたくさん褒めてあげたのだった。
そして俺はそんなかずちゃんを可愛がりながら、改めて狙うことを誓う。
今まで1度も獲得したことのない月間MVPというやつを。
8月の第2週。シャーロットで、3位アトランタを迎えたゲームである。
第1週のMVPに選ばれたからとはいえ、そのまま月間MVPを狙うというのはかなり難しいものである。
何故ならば、ホームランが打てないから。
野手が月間MVPを狙うとなると、1番評価されるのは打率だろうけど、ほぼ差がないところでホームラン数というのも重要なファクターなのは間違いない。
例えば、3・4月。
俺は日本時代とは比べ物にならないくらい出足が良く、月間打率は4割2分をマークしたのだが、打率3割8分5厘、ホームラン11本の選手にMVPの座を奪われてしまったのだ。
月間でなら、打率4割近くかまして来る選手がだいたい毎月誰かしら出てくるからね。当然ホームランや打点、盗塁数という辺りを含めてとても見映えのいい数字を見せつけてきますから、俺としてはひと月勝負となると、終始劣勢である。
それは日本時代から続くある意味スタンダードな現象。
それならば、月間安打記録を更新するような数字を狙っていこうやないかい!
ホームランを10本11本打つような選手など、気にならなくなるくらいの圧倒的打率でいったろやないかい!
と、意気込んだ試合であったが、いきなりの4タコだったのである。
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