そら、球宴となればわたくしよ。
そして始まるオールスターゲーム。いつもは、チームが所有するチャーター機ですが、今日は空港まで向かって一般の旅客機に乗り込む。
ちょっと眠っている間に、タンパベイに到着し、手配してもらっていた豪華なバスに乗り込んでスタジアムに向かう。
「よっ、遅かったじゃないかよ、待ちくたびれたぜ」
ティーシャツにベージュのハーフパンツ、高そうなサングラスとネックレスをして現れたバーンズは明らかにコンビニ帰りだった。
彼は前日のホームランダービーに出ていましたから、大変なこった。家族を呼んで楽しく観光などもやっていたようだが。
とにかく、二の腕とふくらはぎの筋肉が凄い。
そんなバーンズに軽く案内される形で、スタジアムに入る。
時間もまだたっぷりあるから、それぞれトレーナーを引き連れてまずはマッサージタイム。
特に夏場にやりやすい、太ももの裏やふくらはぎ、アキレス腱の辺りのケア。
マットの上で仰向けになり、片足ずつ高く上げる格好で、桜井さんにじっくり伸ばしてもらう。
「おっ、シャーロットの4割バッターがいるぞ!!」
「ほんとだな!おい、ヒット打つコツを教えてくれよ!」
「ホームラン打つコツを教えてくれるなら喜んで」
「コツはそうだな、とにかく芯に当てることだぜ 」
「ヒットを打つコツも同じさ、偶然だな!」
「ハハハッ!!イェーイ!」
「ウェーイ!」
今日は普段ライバルである、同じ東アメリカンリーグの選手達が仲間ですから。
みんなで同じ、胸にEastAmericanと入っている、赤いユニフォームを身に纏い、そこら中で、誰かに出会う度に記念撮影をやっているという印象だった。
普段接することのないメディアマンにマークされながら、なんとか試合前の練習を終わらせて、サロンでワンプレートランチをいただく。
小さめグリルチキンとバターパンに果物やポテトなど。
そしてスタメンの発表となり、去年のリーグ制覇したボスおじさん。
オールスターチームを指揮するニューヨークの監督さんは、前半戦のシャーロットの躍進ぶりをリスペクトする形だそうだ。
1番平柳君、2番俺。3番バーンズという打順を組んでくれた。
4番に入るニューヨークのキャプテンから、10点差で勝つぞ!どんどん狙っていけよと、ゲキが飛んで試合が始まった。
その言葉の通り、先頭バッターの平柳君が初球をフルスイング。快音残して打球はライトへ。
ダッダッダッダッ!!
ズササーッ……。
バシッ!
「アウト!!」
西アメリカンリーグのライト、ヒューストンのカッターが見事なファインプレイ。
平柳君は悔しがりながらベンチに戻って来る。
「仇は取っちゃるけえの」
と、言ったわりには、平柳君の放った痛烈な打球のちょうど半分くらいの飛距離となった打球だったが、そっちの方が案外いい結果にもなり得るというの野球ですから。
必ずも6の目だけが当たりではないと。
そういうわけですから、2連続ファインプレー!と、瞬間的にファンの期待が膨らみましたが、ライトのカッターがまた打球にチャレンジしましたが、ここは僅かに及ばずヒットとなった。
「これは落ちました!!これが4割打者、アンタッチャブルレコード保持者のアライです。まるで計ったようにライト前へ打球を落としました。タンパベイのファンも立ち上がって拍手しています。
アライも手の平をブラブラとさせて、痺れましたということでしょうか。ファーストのガビーマンにその手を掴まれてしまいました」
「アハハッ!!しかし、インコース寄りのボールだったんですが、上手く腕を畳んでバットの面を向けて打つんですよね。
遅いボールではなく、96マイルのボールですからね。凄い技術です。メジャーで打率4割をキープしているだけのことはありますね」
「本当にその通りですね。日本で4割を打ったバッターが、メジャーではどんな成績を残すのか、非常に楽しみなところですが………。打ったぁ!!レフトへ上がっている!!」
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