第7話 その自信はどこから来てるんだよ!

「うわ疲れたー。酒呑童子、お前の力なかなかいいな」


俺はかまいたちと、そいつと契約した化使いを倒した。初めての戦いにしてはなかなか良かったと思う。


「そ、そうか。よかったな」


あれ、何か酒呑童子おかしくないか?


「酒呑童子、どうかしたのか?」


「いや、なんでもない。かまいたちは俺のほうで祓っておいたからここ数年は現れないし、あの男はしばらくしたら起きると思うが化物の記憶は一切ない。かまいたちのことも、お前に倒されたこともだ」


「ああ、分かった」


「それでだ。俺と契約したことによりお前は化使いになったわけだが、五芒星の入隊試験受けないか?」


「入隊試験?」


「ああ。五芒星に入るには入隊試験を受ける必要がある。試験内容は二つ。一つは筆記試験で、化物に関する基礎的な知識と、性格調査テストのようなものもやる。それを合格したら次は実技試験だ。五芒星のほうで管理してる森林があるらしいんだが、そこに五芒星側で放った人工的な化物をみんなで全部討伐し、倒した数や立ち回りなどで合格不合格を決める」


それを聞いて俺に見える未来はただ一つだけだった。


「うん、無理だな」


「え?何故?」


「だって俺化物についてあんまり知らないし、実技とか俺契約したてだから無理だぞ?」


「安心しろ。筆記のほうは俺が教えられるし、お前の持ってる知識で何とかなるところも多い。それに…」


「それに?」


「お前、強いし実技大丈夫だろ」


「そうか?いくら酒呑童子の力があるとはいえ厳しくないか?」


「いやあれ俺の力どうこうの域じゃないんだよ」


「そうか?まぁ、でもお前の能力使いやすいしな。まぁ、受けてみるか」


そういうと酒呑童子はすごく興奮したかのように言った。


「ほんとか?」


「ああ、で、試験日っていつだ?」


「ちょうど来月だ」


「オッケー来月…来月⁉早くない?」


「大丈夫だ」


いやいやいや絶対だいじょばないって。そんな定期テストじゃないんだから。


「よし、じゃあ家帰って勉強だ」


「いや無理だって!」


「大丈夫だ俺がいる!」


「一体その自信はどこから来てるんだよ!」


これ、ほんとに大丈夫なのか?

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