異文化の荒波を越えて

 この物語は、アメリカで生き抜くために通訳の仕事を始めた日本人女性・真奈の奮闘を描くエッセイ的な「サバイバルストーリー」です。異文化の中で苦労しながらも、持ち前の明るさでさまざまな仕事に挑戦するヒロインの姿が印象的でした。

 アメリカでの生活を夢見て渡った真奈は、厳しい現実に直面します。言葉や文化の壁に悩みながらも通訳の仕事をこなし、やがて旅行会社の副社長やラジオプロデューサーなど、多岐にわたる職業を経験します。異文化の中で葛藤しながらも、成長していく彼女の姿はとても力強いです。
 またジャパン・バッシングの影響を受けながらも、日本人としての誇りを持ち続ける姿も印象的でした。夫のマイケルや周囲のアメリカ人たちとの関係も温かく、異文化交流の面白さが伝わってきます。

 軽快でユーモアあふれる語り口は特徴的です。異文化の壁にぶつかるシリアスな場面でも、前向きな真奈の姿勢に強い好感を覚えます。爆破予告の飛行機に飛び込む場面では手に汗を握り、日本語の発音を教える場面では思わず笑ってしまうなど、エピソードの数々が実に魅力的です。

 この作品は、どんな環境でも生き抜く力の大切さを教えてくれます。異文化の中で奮闘しながらも自分の道を切り開く真奈の姿から、勇気と感動をもらいました。

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