暗幕

 夕方がくれ、夜になると、人々は静かになった。まるで、示し合わせたようにウィッカのリーダーたちや、ウィード、ルトー、ヘリオたち以外は静かになった。そしてヘリオは、ニヨネに導かれて、街の端のある一角につれていかれた。まるで浄水処理施設のようなドーム状の一角にくると、その縁に等間隔に丸い形のドアがあることにきづいた。ニヨネが腕をまくると、時計があらわれ

「まだね」

 といった。しばらくすると、そろそろね、といい時計をみると20時になっていた。

「いったい、何があるの?」

 ニヨネは、ひとつのドアにてをかける。ニヨネが魔力を流し込むと、その蓋に赤いすじが生まれ、それが角の生えた魔女を形どった図形となった。

「いこう」

 まるで蒸気がわいたように霧がたち、そのドアがひらかれ、二人はその奥へとすすんだ。


「どこまでいくの?」

「もう少し、魔女は特別だから」

「どうして?」

「睡眠があまり必要じゃないから、あなたもやがてそうなる、それに、秘密は多いほうがいい……魔女にとっては」

「ふぅん」


 ヘリオは、奥へ進むと、まるで食堂のような場所にでた。そこではおでこや、肩、珍しいのは背中から角が生えた女性たちがたむろしていた。

「ふむ、皆今日も元気に集まったみたいね」

「ねえ、あの人」

 ヘリオは、ある人を指さす、素朴な人だが妙に目を引かれるような美しさがあったので覚えていた。

「街中でみたわ」

「そうだよ、魔女は隔離されているわけではないの、普通に街にいる、けれど差別や、特別な地位になるのを防ぐために、夜は魔女の時間とされている、19時を過ぎると、魔女の時間とされている」


 食堂の天井はきらびやかな装飾と絵画、国旗のような旗があちこちにかざってある。そして、魔女はみっつほどの囲炉裏があった。煙突もあるようで、それはどこにつながっているのかは不明だった。


「あら、ニヨネ」

 突然ニヨネが、料理をしている女性の傍で、雑誌をてにたむろしている集団にはなしかけられた。別の一人がいう

「っていうことは、隣にいるのは?」

「予言の巫女!!」

 わーっと、一斉にその一段がヘリオの周囲にあつまってくる。

「あなたのおかげよ!!」

「私たちは、あなたに感謝してもしきれない」

「え?え?どうして?」

「いまにわかるわ!」

「あなたは、女性の希望だもの」

 きょとんとしていると、その奥から別の女性がやってきた。シスターのような格好で、けれどそれよりおごそかできらびやかで砕けた感じがあるフチが赤い修道服のようなものをきていた。その人が廊下を通りかかり、ヘリオをみつけると、はしってきて、突然だきついたのだ。

「会いたかったわ!!ヘリオ!」

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