強くなった。でも「良く」は無い……?

決して勧善懲悪ではない、「恐ろしい」異世界ファンタジー。

主人公のエイクは王国最強と言われるガイゼイクの子でありながら、なぜか力が弱くゴブリンともまともに戦えない。
治療師と名乗る不思議な女性に出会い、エイクは変わっていく……。

序盤では、エイクが置かれる状況はあまりに辛いものであり、治療師にもどこか恐ろし気なところがあり、読者もまた辛い気持ちになるかもしれない。

だが、エイクが努力を続け、また力が弱かった「原因」に気づいたことで、彼は大きく変化する。その変化は決して良い事だけではないのだが。

きれいごとではない、どこまでも恐ろしい物語。気になった方は、ぜひ。

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