「では、私の方から報告させていただきます。３点の要所の報告のみとし、詳細は資料を詳しくご覧いただきたく思います。」

大河が口を開く。

第一点、課金層について。

９月度の課金層は計約１２万人、

その内訳は、

最重課金層は約３万人

重課金層は約１万人、

中課金層は約２万人、

軽課金層は約６万人となっております。

この中で直近三か月を連続して、最重課金層にいるユーザーは約１万人。

この中で直近三か月を連続して、１週間に１４時間以上ログインしているユーザーは約１万５千人。

当社設立の目的であり、ＴＯＴＯ開発の意義でもあるアプリゲーム依存者の研究の、第二フェーズ開始をしております。

すでに、ネット上の噂レベルではありますが、『夢の中でＴＯＴＯをやっていた』や『ＴＯＴＯの世界に入って冒険した』という書き込みが複数名あげられております。

このような『ゲームの世界でＴＯＴＯを体験した』ユーザーを依存ユーザー通称、ＤＵ（ディペンデント・ユーザー）と呼び、その依存性をDUⅠ～DUⅤの５つの尺度で示すことにします。

ＤＵⅤが最も依存性が高く、ＤＵⅠが軽度となります。

正確な数字は調査中でありますが、

昨日17:00時点で全世界で約50名のユーザーが上記DUⅠ～DUⅤのいずれかに該当するものと思われます。

以前から開発を進めていたコウォーク社製ヘッドホンについても、

各売り場への納品完了しております。

すでに１万を超える予約が入ってきております。

中には、TOTOユーザー以外の購入者もあるかと思いますが、その辺りは導入後にデータとして把握できるようになっております。

こちらは改めての説明になりますが、

対外的には『ヘッドホンで、気軽に脳波や心拍数などを計測し記録できる！日々のヘルス・メンタルケアに。不安定なときには外部の音を遮断してこのヘッドホンで好きな音楽を聴こう。ゲーム配信系ユーチューバーの方は視聴者と盛り上がりツールとしてもご活用を。※数値の記録には専用のアプリのダウンロードが必要になります。』と、健康管理の位置づけにするとともに、配信の盛り上げにも使えることを売り出しております。

我々としては、

DUとその他のユーザーとの比較、あるいは、DUとなるその傾向を探るための、

ひとつの科学的要因になればと考えております。

パタンと音を立て、

大河は手元の資料を閉じる。

その後、他職員の発表やら質疑応答やらがあり、

２時間ほどで会議は終了した。