第59話 最終話

オオヤマしのぶんは久しぶりに自ら執筆した「勇者の行動を王様に報告する係員をやるはめになった」の文章を読み返した。


「もう、いいよな」


そうつぶやくと静かにノートPCの電源を落とした。


振り返ると、そこにはカレンダーがかかっている。


黒い丸印がしてある日付が出勤日だ。


そう、オオヤマは会社員になっていた。


小説家を目指して何年も経つ。結局まともに作品を完成させることができなかった。


だかそれももはやどうでもいいことだ。


了何故なら自由業にはない安定収入と社会的ステイタスがあるのだから (了)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

勇者の行動を王様に報告する係員をやるハメになった。 おおやましのぶん。 @ooyama-shinobun

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ