「痛てっ」
単身赴任で北の果てまでやってきたSさん。会社が借りてくれた部屋は和風の一戸建てアパートでした。
古い建物でしたが、畳の匂いに幼い頃に遊びに行った祖父母の家を思い出して懐かしくなり、Sさんは気に入っていました。
引っ越してから二週間が過ぎた頃、残業で普段よりも遅い時間に帰宅したSさん。居間に入り、後ろ手に引き戸を閉めると、
「痛てっ」
引き戸が閉まるトン、という音はせず、何かにぶつかる感触。そして、小さいけれどたしかに聞こえた「痛てっ」という男の声。
慌てて振り返っても、Sさん以外には誰もいない。
翌日、Sさんは会社に相談して、部屋を変えてもらいました。
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