第捌幕 特別講師就任面接?
はい!どうも~。天の声です!
‥‥‥今回は、お笑い芸人風の登場の仕方をしてみました。‥‥‥はい、現在ネタが切れてきています。コメントにて、最初の挨拶のリクエストを受けるそうです。
さて、第捌話はアキラ君とキョート支部支部長ミチルの会合、どのような対話を繰り広げるのか。私もワクワクしています!
職員の誘導の元、アキラは支部長室の前へ来ていた。
「どうしよう‥‥‥。」
(帰るのは流石にあれだろうなぁ‥‥‥でも、嫌だなぁ‥‥‥。)
現在、アキラは猛烈に迷っている。支部長室に入る以外に選択肢はないというのに。
(ああ‥‥‥でも、選択肢一つしかないんだよな‥‥‥しゃあねえ、腹くくるか。)
ようやく、覚悟を決めた(大げさ)アキラは支部長室の戸を叩く。
「ファッ!?」
中から若い女性の驚くような声が響く。
「?えっと‥‥‥」
(なんか驚いてたけど、入ってもいいよな?)
「失礼します。」
アキラは、少し迷いつつもノックと挨拶の後、支部長室に入る。
「あ!よ、ようこそ
「あ、はい。よろしくお願いします。」
支部長室で待っていたのは非常に威勢のいいバイタリティーのあふれた妙齢の女性であった。(ただし、どこかPONの雰囲気を醸し出している。)
「それで、大切な話とは?」
自分の受験結果と支部長室に呼ばれた理由について聞く。
「そうだね、その説明のために君にいくつか質問をしてもいいかな?」
「?‥‥‥はい、問題ありません。」
「ありがとう。それじゃあ、さっそく‥‥‥君はSランクのブラックライセンスを持っていると、報告にあったが‥‥‥それは、本当かな?」
(え、なんで知ってんの?まあ、今後に支障はないから答えるけど‥‥‥。)
「本当ですね。」
「‥‥‥それじゃあ、いつから武術を習い始めたのかな?」
「そうですね、物心つく前からとしか言えません。ただ、五歳のころに【武者】として実戦経験を積み始めました。」
「なあ!?」
† † †
あ、あれぇ‥‥‥?この子、思った以上にヤバいかも‥‥‥。
まず、最初に
自分で言うのもなんだが、私は天才だ。それなりの死線を潜り抜けたこともあり気配には敏感な方なんだが、それでわからなかった。
そして、初めて対面してさらに背筋が凍るような感覚がした。入室した時の彼の表情はとてもにこやかに笑っていた。
だが、なんだあのアルカイックスマイル‥‥‥!。怖っ!?眼が全然笑っていない!まるで、真剣通り越して封印された妖刀を見ているような気分になってしまう。刀川さんは普通に話したらしいけど、あの人の精神構造どうなってるの?!
しかも、質問を続けているとさらに私の中での彼に対する危険度が増す。大体何よ!物心つく前から修行って‥‥‥しかも五歳で【武者】ァア!?非常識にもほどがある!どうなっているのよあそこの教育方針は!
† † †
初登場時の大物感はどこ行ったのかと言いたくなるほどにミチルの内面はかなり荒れていた。まあ、無理もない。
実際【侍】になるための修行は普通中学に上がるくらいから、早くても小学生から(ただし、特殊な家系出身の人間だけだが)それでも、彼女の目の前に立つ少年、荒神聖はいや彼の所属する流派はかなり異常なのである。
(‥‥‥にしても要領を得ないな‥‥‥【侍】になる手目の訓練を始めた日や、ブラックライセンス保持者かどうか、そして所属流派‥‥‥全部、書類に書いたはずなんだけど‥‥‥。)
「それで、君をここに呼んだ理由なのだが‥‥‥。」
(お!やっと理由の説明か。)
「もったいぶるつもりはないので、率直に言います。武士校の非常勤講師にならないか?」
「‥‥‥はぁ?」
(何言ってんだ?この人。)
もっともな疑問である。
「理由をうかがっても?」
これも、もっともなことであるのでミチルからの非常勤講師をしてほしい理由が始まる。
「といった感じでね、色々と理由を述べたがつまりどこの支部も人手不足なものでね、上にも掛け合ってみたんだが、君のように実力のある生徒を【特別陸級】の階級を一時的に渡し、生徒と兼用して武士校の特別講師として働いてほしいんだよ。」
「なるほど‥‥‥?」
大方の理由を聞いた後、ふとアキラは当然の疑問を持った。
「すみません、私は学生なので当然学生免許を持っていないのですが、教師をして問題ないいのですか?」
「そこは問題ない、【陸級】の者ならば基本無条件で非常勤講師として実技授業のみ受け持つことができる。現に君の実技第二試験の担当だった
「へぇー‥‥‥。」
(でもなぁ‥‥‥正直めんどくさそう‥‥‥。それにメリットもない。)
「ここだけの話なんだが、人手不足だけでなく【侍】全体の質も年々落ちてきているんだ。さすがにテコ入れが必要になっていたというのも、君を非常勤講師にする理由なんだ。」
(するって‥‥‥なんか、半ば確定してそうなのだが‥‥‥。)
「引き受けてくれれば、君の学費免除をしようと思っているのだが。」
(中学時代までの【武者】としての活動で蓄えた貯金があるから、学費は別に問題ないんだよな‥‥‥。)
金銭面は特に困ってはいないため、アキラの心はあまり揺るがなかった。
「‥‥‥学生の間は【武士】ということになっているが、【侍】と名乗り活動することを許そうと思うのだが‥‥‥。」
(ああ、それはちょっとうれしい。)
さらに、条件をだし少しだけアキラの心が揺れ動く。
「‥‥‥更に、学生の間は昇級試験を免除する‥‥‥。」
(いや、別に試験は普通に受けて昇級したい。)
これはあまり響かなかったようだ。
「‥‥‥‥‥校内の施設すべてを自由に使用できる、権限も与えよう‥‥‥。」
(おお、それはありがたい。‥‥‥もう少し引き出せるか?)
そこそこ響いたようだがアキラが何気なくひどいことを思いつく。心なしかミチルが涙目である。
その後も色々と条件を上げられ流石にもうやめたげて!ミチルのライフはもうゼロよ!と言いたくなってしまうほど、散々な状態になっている。
(ちょっと、かわいそうに思えてきた。というか、調子に乗りすぎた‥‥‥。)
「ああ‥‥‥その、すみません。条件とかは特に出さないので、非常勤講師になる話を受けようと思います。」
「へぇ?」
さすがに罪悪感を覚えたアキラは結局ミチルの話を了承した。仮にも、実質上司のような立ち位置の人間にする態度ではない。
「そ、そうか‥‥‥ありがとう、これ以上ごねるようならば退学させるところだったよ。」
「え!?」
「冗談だ。軽く仕返しをさせてもらった。‥‥‥にしても、初めて表情を変えたな。」
「‥‥‥。」
こうして、アキラの武士校非常勤講師就任が決定した。
‥‥‥なんで?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます