第漆幕 入学
前回、作者さんにボコられ後半ずっと気絶してました。毎度おなじみ天の声です。
第陸話では、主人公のアキラ君がなぜか教師と、いうか講師になるに至った経緯を書いたそうです。
‥‥‥え?非常勤講師なのになぜタイトルがSAMURAI教師なんだって?ハッハッハッ!それは私も思いました。作者さん曰く「気にするな!」とのことです。
まあ、そこのところは私がナレーションをしていかないとわからないところですから、気にせずにいきましょう。
さて!とうとう、アキラ君の武士校への入学が決定しました。これから、彼の武士校生【武士】として【侍】を目指し、そして武士校の特別講師として不本意ながら【武士】達を鍛えていく物語が始まります。
今回は少々文字数が少ないですが、第漆話始まります!
四月某日、アキラ達の入試の結果が発表される日が来た。
「p…お、お兄ちゃん‥‥‥大丈夫かな?‥‥‥ちゃんと合格してるかな?今すっごい胃が痛いんだけど‥‥‥なんかめっちゃ見られてる気がするし‥‥‥。」
アキラとともにヒジリも合格発表を見に来ている。ちなみに、武士校の合格発表の方法は校門近くの掲示板に張り出されるという、今ではあまり見ない方式をとっている。
そして、ヒジリはめちゃくちゃ緊張している。
「大丈夫だろ。師範たちの話的に実力さえ示せばそうそう落ちることはないんだとさ。銃弓科に入るつもりなんだろ?」
「うん‥‥‥。」
「なら大丈夫だろ。」
ヒジリと比べて、そこまで緊張していないアキラはヒジリの緊張をほぐそうと励ます。そんな二人は結構目立っており、周りの心は一つである。
『朝っぱらからイチャイチャしやがって‥‥‥』
で、ある。
当の本人たちは気が付いていない。
(いやー‥‥‥周りの視線が痛いねぇ‥‥‥。)
‥‥‥訂正、アキラは気づいていたうえで無視していたが、知る由もない数分後ヒジリ以上に胃を痛めることになるとは、まだ知る由もなかった。
† † †
「あ、銃弓科のところにわたしの名前ある!やったよ、合格してるよ!」
校門前の掲示板に人だかりができており、その中にアキラとヒジリの姿もあった。そこで、ヒジリの名前が載っている。
「よかった~、アキラは?」
合格という結果にひとまず安心したヒジリは一緒に来た少年の方向を見た。
「‥‥‥ッ?‥‥‥ッ⁉‥‥‥???」
「え、どうしたの?」
アキラは目を大きく見開き白黒させていた。ヒジリが、どうしたのかと聞いてみると驚きすぎて、声が出ないのか口をパクパクとさせながら、掲示板の一部を指さした。
そこには、
「え、特別合格枠?
と、書かれていた。
「ねえ、あれなに?」
「特別合格枠?何それ?」
「特別推薦とは違うのか?」
それに気が付いたらしいほかの受験生達もざわついていた。
「と、取り合ず‥‥‥いったん帰るか。」
「う、うん。そうだね‥‥‥。」
† † †
数日後、制服とジャージの採寸と受け取りを済ませ、その三日後に入学式が開会された。
「ふー‥‥‥意外と早く終わったね、入学式。」
真新しい武士校の制服に身を包んだアキラを含めた新米の【武士】達が入学式会場を後にする。
「いやーそうだなぁ‥‥‥それに校長…あぁ、いや武士校の場合は支部長だったな。結構若かったよな。」
「うん、大学生くらいだったよね?」
「でも、強い【侍】ほどなぜか外見年齢と実年齢がかなりずれてるよなぁ。」
「あ!たしかに、お爺ちゃんとかも見た目以上に歳食ってるよねえ。」
「なあ。」
【武士】たちが支部長の若さに驚きの声を上げる者が多かった。
「あ!荒神君だね?この後時間あるかな?」
「え‥‥‥?」
そんな中、一時ヒジリと別れて行動していたアキラへ武士校の職員から声がかかる。
「ど、どうしましたか?」
「当別合格枠の貴方に支部長から大切なお話があります。」
「へぁ?」
入学早々支部長に呼び出されるとは思わなかったため、間抜けな声を上げてしまった。
「ついてきてもらってもよろしいですか?」
「あ…は、はい‥‥‥。」
(一学生に対して、随分と丁寧な対応だな‥‥‥。)
少しの違和感を感じながら武士校の職員についていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます