006 新しいスキル
僕がレベル3に上がったのは昨日から合わせて合計で210匹倒した時だった。これで僕は30×2^nのペースでレベルが上がることがわかった。僕が各レベルに上がるのに必要な数値は具体的に次のようになる。
1レベル 最下級モンスター30匹
2レベル 最下級モンスター60匹
3レベル 最下級モンスター120匹
4レベル 最下級モンスター240匹
5レベル 最下級モンスター480匹
6レベル 最下級モンスター960匹
7レベル 最下級モンスター1920匹
8レベル 最下級モンスター3840匹
9レベル 最下級モンスター7680匹
10レベル 最下級モンスター15360匹
の延べ最下級モンスター30690匹になる。今のペースならレベル4まではサクサクいきそうだがそれ以降に【
流石にレベル3で挑むつもりはないので今日のあと2回の探索に加えて明日の1回目の探索でおそらくレベル4に上がることができると思う。兎に手を出すのはその後になる。今日はひとまずスキルポイントでスキルを選んで15時まで昨日と同じように探索をする。
ひとまず地上に戻って換金を済ませるとしよう。僕はそそくさと地上に戻り75匹分のドロップアイテムの換金を受付に頼む。今日はなんとなくサンドイッチの気分だったのでコンビニでシャキッとしたレタスが特徴的なサンドイッチを買い頬張る。
程よいマヨネーズの量にシャキシャキとしたレタスが丁度いい。普段、家でサンドイッチを食べる機会はあまりないので総じて僕の食べたことがあるサンドイッチはコンビニのものがほとんどである。どのサンドイッチも美味しいのだが、お気に入りのサンドイッチはこのシャキシャキレタスのサンドイッチである。
とまあ、サンドイッチを頬張りつつ考えていくのはスキルポイントの使い方だ。僕のレベルアップが遅いと分かってしまった以上、兎をから時期が早くなるのは仕方がない。ただでさえ才能がある人の3倍も成長が遅いのに悠長にしていると引退するまでに
ほんの少しだけリスクを上げることになるがレベル4の時点から兎の討伐をすることに決めた。であるならば今回のスキルポイントは対兎戦においてある程度、有用なものを選んだ方が良いだろう。
まず前提条件だが僕が今持っているスキルは【索敵】Lv3、【投石】Lv1、【奇襲】Lv1である。索敵に関しては兎戦では必要ないし元々、レベル3で止めておくつもりだったのでスキルポイントをそこに使う気はない。
続く投石だが、これは結構優秀なスキルである。小兎が相手のデータしかないが手軽な遠距離攻撃手段で兎であっても攻撃手段としては有効であると思う。
ただし投石を行っている最中は短剣を鞘にしまっておく必要がある。流石に抜き身のままで何処かに引っ掛けておくのは怖いので何時も納刀しているのだが兎はすばしっこいモンスターとして有名だ。小兎の時点でも思っているよりは素早く逃げられでもしたら追いつくことができない程度にはすばしっこい。小兎が簡単に撃破できる要因は敵対した相手に突進以外の攻撃手段を持たない上に逃げるという選択肢を選ばないからだ。
兎は小兎に比べて体格が大きく体調は平均的に60cmを超えた個体が多い。大きくなった分、素早さが少し落ちた代わりに脚力が増しており、その蹴りの威力は兎に油断した初心者を死に追いやることもある。
勿論、基本的な行動パターンは小兎と大きく異なる訳ではないのだが体格の大きさはそのまま威力に直結する。とは言え見習い狩人で入手することができるスキルの中に防御力の上昇に関連スキルはなかったはずだ。
防御力を上げる手段はなく探索系のスキルも今回は特に必要ないだろう。であれば必然的に攻撃系のスキルになるのだが中途半端に新しく武器スキルを手に入れても大きく能力が変わるかと問われれば微妙なところだと思う。
そうなると既存スキルのレベルを上げるのが良いと思うのだが、持っていないスキルの中にはリスク回避に大きく貢献しそうなスキルがある。それは低レベルの状態の精度はかなり悪いみたいだが事前に危険を察知できる【危機察知】だ。
致命的な攻撃の回避や危機的状況を察知することができる。今回の兎に限らず相手からの攻撃の中で自分の危機に直結する攻撃を察知できるためその攻撃を回避できる可能性が上がるだろう。
兎に必殺技のようなものはないが兎の脚力から繰り出される蹴りは、まだレベルの低い僕がまともに喰らえば質の良い防具をつけているとはいえどうなるかはわからない。
あって腐るスキルではないし【危機察知】は取得しよう。
もう一つのスキルは流石に何かしらの攻撃スキルを取得するか【投石】のレベルをあげるのが良いと思う。先ほども述べたが現時点で【投石】は優秀なスキルだ。レベルが上がれば相応に威力や使い勝手が上がるだろう。
とはいえ他の攻撃スキルも捨てがたい。具体的には【短剣術】だ。基本的に近接で戦闘を行いたいと思っていないが近接戦闘が必要になる時も来るだろう。今僕が持っている短剣は初心者用のものではなく初心者を卒業した見習いの取れた職業や見習い派生職の探索者が十分使えるレベルのものだ。
それだけ適正レベルが高いこともあって【短剣術】を入手すれば火力は一段と上がるだろう。とは言え近接戦闘は今の奇襲スタイルに比べて危険が大きい。しかし万が一の時に近接系のスキルはあって損はない。今回は【危機察知】と【短剣術】を取得しよう。
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