第9話大人も大変なんだよ。

2年になり、学校では松葉杖も使わなくなり両手の自由が便利に

感じた。

やる気はあるけど、クラスの中でもからまわりしていた。

壁と言う言葉があるけど自分から作っていたのかも。

登校も集団登校出来るようになり、地元の仲間が出来た。

それでも最初の頃は遊びに誘われる事はなかった。

1人でぷらぷらしてると。

父親の飲み友達や近所の人が声を掛けてくれる。

やることも無くボーッとしてると40前後のおじさんが!

おじさん「どうしだぃ学校は楽しいか?」

自分   「ん~」

おじさん「色々大変なことはあるよ。」

自分   「・・・・・・」

おじさん「生きてれば大変なことイッパイあるよ。」

    「おじさんだって逃げ出したいような事だってあるよ。」

    「でも、頑張って行かないとなぁ。」

    「君も大変な事あるだろうけど、負けないで頑張りなよ。」

自分  「大人の人もたいへんなんだね・」

おじさん「そうなんだよ、大人も大変なんだよ。」

自分  「逃げないで、がんばらないとね!」

おじさんはそんな感じの話をして何処かへ去って行った。

自分を勇気付けようとしてくれたんだと解ったけど、逆におじさんが

元気をなくしてたように見えた。

その出来事がきっかけで同年代に対しての見方も変わったような気がする。

自分が人々の中での居場所があるのか?

やっていけるのか?

いくつの年まで生きられるのか?生きて行けるのか?

そんなことばかりかんがえていた。

周りの大人は(先生)わがままを言えば聞いてくれるだろう。

でも、なぜか甘えたくなかった。

負けてしまったような気がした(怒られるのも嫌だし)

色々な重いが浮かんできて、何も浮かばず何も出来ずの毎日だった。

そんな中、近所の仲間と遠出をすることに。

遠出と言っても一キロ位の所なんだけど。

歩きでいくつもの道路を横断しなけれと行けない所で。

魚釣りを(ライギョ)誰でも釣れるというので、付いて行く事にした。

友達のおじさん(当時30歳位)に道具を持って貰い朝9時に出発した。

まず、自分が事故に遭った道路を横断しないと行けなかった!

まだ幾らかのトラウマが残っては居たけど車が少なかった事もあり渡れた。

少し歩くと今度は車の往来が多い道路に出た。

みんなは、走る車の間をぬうように走って横断していった。

自分は走れない、横断歩道で当時手を上げても車は止まってくれない。





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