10~20年位前の良質なラノベやノベルゲーの趣
- ★★★ Excellent!!!
まず最初に言っておきたいのは古臭いという意味ではありませんし、最近の作品の質が悪いと思っているわけではありません。
私個人がノベル物の全盛期は10~20年位前の作品群であると信仰しており、それに匹敵する内容だと感じただけのことです。
ストーリーはキャラクター達がべたべたしているだけではなく、皆何かしらの問題を抱えておりそれを主軸としてストーリーが展開されます。
当然重い話も出てきますし、主人公がパッとやってパッと解決なんてことはありません。
主人公自身も色々抱えていますし、デウスエクスマキナでもないので。
ただし終着点はからりとしたものであり、後味の悪いモノではありません。
若干信頼できない語り部の主人公、生意気なようで甘ったれの重い義妹、ちょっとした縁から執着してくるストーカーなやばい女、カビが生えてきそうなジメジメしたシスター、伝奇に片足突っ込んでる絵描き、才能と光と青春の歌姫。
他にも苦労人だけどやり手のマネージャーや高校生の頃に出会いたかったバンドマン等魅力的なキャラクターは多くいます。
どれか一つでも気になったのなら確実に読むべきです。
間違いなく期待に応えてくれるでしょう。
個人的に一番好きなのは貌のない歌姫編。
青春していて大好きです。