第12話 寮での歓迎会
「改めまして、入学おめでとう。というには少し早いから、入寮おめでとう。これからよろしくね。」
という岩谷先輩の掛け声とともに寮での初めての食事が始まった。メニューはハンバークとポタージュス-プ、サラダだ。とても美味しくて夢中で食べていると岩谷先輩が僕たちに声をかけてきた。
「さて、食べながらでいいけど何か聞きたいことがあったら聞いてね。」
「ん!」
沢井先輩は右手を挙げた。
「はい。壮真どうしたの?」
先輩は沢井先輩に聞いた。
「お世話係失敗?」
沢井先輩は首を傾げながら言った。それを聞いて先輩たちは皆吹き出した。
「そうだね。まだみんな壮真のことを知らないからね。大丈夫だよ。知ったら怖がられることもなくなって立派なお世話係になれるよ。
多分、いやきっとね……。」
岩谷先輩は沢井先輩のことを撫でながら優しく言い聞かせるように言った。他の先輩たちも慰めるように話しかけていた。
なんとなくその様子を見ていると空気が和んだ。最初は緊張気味だった1年生たちの緊張も撮れたようだ。と言っても何か聞ける状態ではなくなったんだけどね……。
そんなわけで先輩たちしかしゃべっていない状況になっていた。みんなが食べ終わってきた頃に沢井先輩が立ち上がって台所の方へ消えていった。
しばらくすると沢井先輩が大きなフルーツケーキを持って戻って来た。
「ん。」
「おお、今回もまたおいしそうだね。」
「相変わらずすごいな。」
谷先輩が笑いながら言った。そして、先輩たちが机の真ん中をあけると沢井先輩はそこに置いた。
「お祝い。切る?」
沢井先輩はそう言うと包丁を岩谷先輩に渡していた。
「なんで私なの?
もう。まあ、いつものことだからいいけど。」
岩谷先輩は文句を言いながらも包丁を受け取ると切り分けてくれた。そして、切り分けられたケーキは順番に上田先輩が私たちに渡してくれた。
「それじゃあ、食べようか。」
岩谷先輩の掛け声に私たちは頷いてから食べ始めた。
ケーキはとても美味しくて店で売っていたら買ってもいいと思ったよ。その後は何となくみんなでおしゃべりをしていた。
寮母さんはそんな僕らのことを笑顔で見つめていた。 しばらくすると、沢井先輩があくびをしたのを見て、岩谷先輩が解散の号令を出した。
その後、お風呂に順番に入ってみんな各自の部屋へと帰っていった。
とても疲れていたみたいで、布団に入るとすぐにぐっすりと眠ることができたよ。
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