連絡先の交換を行なってとりあえず「よろしくー」とメッセージを送っておく。

すぐにスタンプでお辞儀が返ってきたので、こっちからもスタンプを返してとりあえず授業を受ける。

授業が終わってから、雑談としてさっきの話聞いてる時の表情の話をした。

「さっき先輩の話聞いてる時めっちゃ不審なものを見る表情してたよねw」

「GPAよくないとだめなんじゃないかなーって思って笑」

ここで言うGPAとはまあ簡単に言えば評価である。

90点以上ならS80点以上ならA70点以上ならB60点以上ならCそれ以下ならDで単位を落とすと言うもので単位は取れても評価が悪い場合はGPAは低くなる。

「まあ気持ちはわかるけどw

表情がコロコロ変わるから見てて面白かったわ

めっちゃわかりやすいんだもん表情」

「恥ずかしいな

てかしょうきさんのMINEのアイコン可愛いね

マイン来たの見る時ほっこりする」

「ありがと、あれ画像引っ張ってくるのめんどくさくなって自分で作ったんだよね

だから褒めてもらえるとめっちゃ嬉しいわ」

実際その画像は昔自分で作ったもので、いいアイコンがなかったために10分ほどで作ったものだった。

ま、見た目は可愛い猫なのだが、ちゃんと見ると輪郭の文字は You are deadとか言う全く可愛くない仕様となっている。

その日はその後の民法の時間も民法の先生の話、宅地建築家やFPの講座を取るかどうかの話あ、あとTOEICを取りたいって話も出てた。

僕？いや、TOEICは必要だと思う。でもね…致命的に英語が苦手なんだ…もちろん高校までの内容はわかる。

わかるけどそれとこれとは別なのだ…正直に言うならできるだけ避けたい…

綾羽さんも苦手だって言っていたけれども、諦めずに頑張るって言っていてすごいねって褒めるなんて話もあった。

まあその後も学部固有の選択科目の政治学入門の授業をとったか（その授業の先生が怖いらしいという噂により怖がられていた）どうか、その授業誰がとったかすら把握してない。まあ言った先で仲良い人大体いるからその人と受ける。みたいな話から木曜日の方のフランス語が難しくてやばい話、信じるものが救われない宗教の話などまあ他愛無い雑談をずっと続けていた。

民法の授業は前半と後半で二手に分かれているのだが、僕は前半、綾羽さんや和希は後半で、前半は早めに授業が終わった。だからと言って会話が終わったわけではなくずっと続いていたが。

会話してて思った。

この子めっちゃ面白いって

「綾羽さんめっちゃ面白い子だね」

思わずMINEで言ってしまうくらいには

「初めて言われた！嬉しい」

「話してて面白いし、結構言われてると思ったわ」

「しょうきさんが話しやすいからかな」

「そう言ってくれると嬉しいよ」

「雰囲気好き。言われない？」

「んー、あんまり？でも嬉しい」

ここで思った。この子結構人たらしかもしれ無いって。いや、てか絶対この会話見たら僕だけが思うわけじゃ無いって

「あそうなんだ、意外」

「そう言ってもらえて嬉しいよ

でも雰囲気かぁ、よくわからんなぁ」

「うーん、話しやすい感じ？穏やかな感じ？」

「あー、見せかけねw」

「見せかけ笑

うーん！雰囲気だけじゃ無いと思うけど」

できるだけ人とは仲良くなりたいと思っている性格上初対面はだいぶ穏やかな感じにすることが多い。

交友関係は広ければ味方も作りやすいし色々な情報も手に入るから広い方がいいと思っているからだ。

「あ、あと声が少し高いからそれもあるかも」

そう、僕は男子の中では少し声が高い。もちろん声変わりはしているし、低い声が出せ無いわけでは無い。

ただ変声期に女声の歌や声を出していたり喉仏があまり出無いようにしていたらこうなったのである。

ちなみに出そうと思えばほんとに女性っぽい声も出せる。

僕のちょっと変わった特技である。絶対対面ではやら無い特技である。

ほんとにカオスだから。ほんとに通話と、後せいぜい何かになりきる時に女性役だったらやるかなみたいなレベル。

高校で休み時間に国語の教科書の内容女声で読んでたら次の時間声戻らなくて死ぬほど焦った記憶もある。

この話から高校がだいぶ特徴的だった話や、少し前に高校の学祭に行ってピアノ弾いた話、ピアノの発表会で、弾くはずだった曲とは別の去年の発表会で弾いた曲を弾いて、死ぬほど焦った話。

アニメのスタンプからどんなアニメを見るのか、小説のサイトで読んだ文字数が100000000文字行ってて驚いた話、どんな小説が好きかで共通の好きな小説があった話。

などなど、綾羽さんがバス降りるまでめちゃくちゃ会話した。

綾羽さんがバス降りるからって聞いて「じゃあまた今度ね」そう言って連絡を終えた。

交換して一日目でこんな会話する？ってくらい仲良くなった気がした。