彼女でもない女の子と、キスをした。

@farna

気になっていた女の子と連絡先を交換した(火曜日

僕の名前は黒川翔来くろかわしょうき


大学に入って半年が経ち、大学生活にも慣れてきたこの頃、僕には気になる人がいる。


気になると言っても恋愛的なものではなく、ただ仲良くなりたいと言う意味である。


その子の名前は三鷹綾羽みたかあやは


その子と直接の面識はないが、第二言語であるフランス語の授業が同じで、週に2回授業が一緒の子だった。



その日は、火曜日でちょうど2限目にフランス語の授業がある日だった。1限目の体育の授業が早く終わり、十五分間の休み時間が始まるよりも前に体育館からフランス語の教室の階にくることができた。


まだ知り合いのいないロビーに座って仲のいい子が来るのを待つ。


自分で言うのもなんだが、交友関係はだいぶ広い方だと自負している。


どうせ浅い関係なんだろって?まあ、まあ、全員とずっと連絡とかは…うん。してないけど。


それはともかく、ロビーの見える位置に座ってたら仲良い子が来たら声をかけてくれたり、同じテーブルに座っていったり、逆に先にいる友達に声をかけるのが恒例だった。


その日もとりあえず人から見える位置で座っていると友達の足立和希あだちかずきが来た。


その子めっちゃいい子なんだ。ほんとに話しやすいし誰とでも仲良くなれる感じで、見た目はちょっとチャラチャラしてる感じって自分でも言ってたけど話してみるとマジでそんな感じは一切ない男子なんだ。


まあ、友達自慢は置いておいて、その日はあまり関わりのなかった先輩も早めに来たらしく、僕の友達をみて、同じテーブルに座った。


その日の雑談はどの授業が単位をとりやすいかみたいな?話で、その先輩からこの先生は単位取りやすいとか授業行かなくていいとか、そう言う話を始めてすぐに例の子が来たんだ。


例の子とは三鷹さんのことである。


普通にフランス語の授業が一緒だったから面識だけはあったから、声をかけたら普通に同じテーブルに座ってくれて3人で話を聞いてた。



正直に言ってその先輩のどの授業が授業に行かなくてもいいとかの話が多くて、それなりに真面目に授業に行っていた僕としてはうわぁって思って聞いてた。もちろん表には出さないけど。


って思ってたらうわぁって思ってる表情を隠せてない人が一名いたのだ。


まあわかっている人もいるだろうがそれが三鷹さんだった。しかも多分表情に出てる自覚がないんだろうなと思いつつ適当に話を聞いているといい時間になり、教室に移動しようと言う話になった。


さっきの表情を見て、さらに興味を持った僕は三鷹さんともっと仲良くなりたいと思った。


だから言った。「連絡先交換しない?」って。


これからの物語でしか見たことのないような出来事が起こるきっかけとなった分岐点だったのだと思う。

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