第2話

「まぁ歩くにしても、まずはどこにイクかだよな」


 周りを見渡す。

 草、山、木、森……からのちょっと先に道っぽいの、のかなり先に……街っぽいの。

 なんか遠くに、壁でグルンと囲まれてる系の定番なヤツがあるわ。


「目的地……決ッ定ィッ!!」


 あれがまずは目指すべき場所な、始まりの街ってのだろ。

 つーか、アソコにイクしか選択肢はないと思われ。

 アソコから始まる異世界生活に、期待で棒が膨らむわ〜。


「そんじゃー出発ちんこー!!」


 この最初の一歩が、後に伝説の漢となるこの


「痛っだぁ!!?」


 生まれたままだから裸足なの忘れてたっ!!

 あ、足の裏から血が出てきてんじゃん!!

 この尖った石を踏んだっぽいぞっ!!

 ファック!!

 マジでこの石ファック!!

 最悪の最初の一歩!!

 なんかテンションアゲアゲで最初の一歩とか伝説の漢とか考えてた俺が馬鹿みたい!!

 俺ってホントバカっ!!


「くっ、もうまともに歩ける気がしないっ……!! 俺はこれからっ……どうすればいいっ……!!」


 考えろっ……!!

 考えるんだ、伝説の漢(笑)よっ……!!

 こうなったらもう、アレを使っちゃう!?

 いや、こんなしょーもないことで、おチートの童貞は失いたくないっ!!

 なんとかそれ以外で、怪我をした足に負担をかけない移動方法はっ……!!


 〜シンキング俺タイム〜


「……ピキーンとキタコラァァ!!」







 目的地にイクため、まずは障害物が無いであろう道を目指して、ガサガサと草の中を進む。


「俺って天才かも〜〜♪」


 目視で危険な石を避け、かつ怪我を足への負担を減らす移動方法。

 それを天才的頭脳でピキーンした俺って、ゴイス〜かも〜。


「フッ……負担がかかる足が2本しかないのなら、もう2本増やせばイイってねっ!!」


 そう、ズバリズブリの四つん這いである。

 その姿は、某国民的ロープレに出現する、レッサーなデーモンを彷彿とさせるだろう。

 

 「うえへへへフヘヘ♪」


 しかも、ちょいちょい5本目の足にピシピシとあたる草の刺激が、なかなかにイイ感じな件。

 ヘヘっ……なんだかピンボイントな下半身に、ふっくらとヤル気が漲ってキテるんだぜぇ♪


「おっ♡ おっ♡ おっ♡!? そろそろ道に出そうだよっ♪」


 名残惜しいがグッバイだ、刺激的な草達よ。

 フフッ♡ また機会があれば一緒に戯れようねっ♡


「よっしゃあ!! こっからラストスパートじゃあ!!」


 そーれそれそれそーれそっ!!

 おりゃおりゃおりゃおりゃっ!!

 あの道を目指してイックぜぇっ!! 

 最速で、最短で、真っ直ぐに、一直線にぃぃ!!

 んホォォーーッ!!

 チンポギアァァァ!!!!


「デデデデェーデェーデェーデェーデェーデェーデデェーー!!!!」


 ……俺は今、始めて異世界の文明(ただの道)に触れた。

 そしてこれが、伝説の漢が歩む(四つん這い)最初の道であ


「「あ……」」


 あ。

 人間達だ。

 しかもかわEな女の子の二人組だ。

 近い方の女の子と、バッチリと目が合っている。

 さーて……こんな時、奇声をあげながら突如としてあらわれた、真っ裸でちょっとだけ棒がアストロンしてるレッサーなデーモンは、どうしたらいいのかな?

 次回を、オッ楽しみに!?

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