第10話
京は橋を渡り、前へと突き進む!
鬼は京に気づき、動き始める!
京
「来やがったな…!」
京はかぎ爪を発射させる!
ワイヤーが伸びていき、爪は橋の取手部分に引っかかる!
ワイヤーを勢いよく縮ませて、体を爪の方へ引き寄せる!
鬼は京を捕まえようと、大きな手で握ろうとするが、間一髪で空振る!
京
「あぶねぇ!!」
京は爪までたどり着き、門に向かって走り出す!
鬼も門に向かって走り出し、京を追いかける!
メガネの男
「あいつが引きつけているうちに渡るぞ!」
愛海たちが橋を渡り始める!
槍を持った男
「よっしゃこのまま突破だ!!」
愛海たちが橋の真ん中まできたところで、鬼が足を止める!
鬼は振り返り、愛海たちの方へ走り出す!
愛海
「こ……こっちに来る!?」
メガネの男
「やはり橋のある程度の境界線を越えると来るみたいだ」
槍を持った男
「に…逃げろ!」
メガネの男
「待て!!一旦立ち止まれ!!」
「ハンマーと槍を門の方へ投げろ!!音をたてるんだ!!」
メガネの男は大声を上げて指示をする!
ハンマーを持った男
「くそったれ!!」
メガネの男の言う通り、ハンマーを門の方へ投げる!!
ハンマーが門の手前で落ち、鈍い音を響かせる。
巨人がその音に反応し、後ろへ振り返り、門の方へ走り出す!
メガネの男
「ビンゴだ! やはり音に反応して奴は行動している! 今の内だ!!音をたてずに少しずつ前進するぞ!!」
愛海たちは忍び足で門の方へ歩いていく!
しかし、巨人は足を止め、振り返り、再び愛海たちのほうへ走り出す!
ハンマーを持った男
「おい!!来たぞ!!?」
一同引き返そうとするが、橋は崩れ始めており、引き返すことができない。
槍を持った男
「もっ…もうダメだ!?」
退路を絶たれた愛海たちは、前へ振り返ると、
目の前まで鬼が迫っていた!
鬼はこん棒を振りかぶり、思いっきり愛海たちの方へ振り下ろす!
そのこん棒は愛海たちの手前に振り下ろされ、地面に叩きつけられる!
その衝撃でハンマーを持った男と心臓を2つ持つ男が橋から落とされてしまう!!
槍を持った男
「うわああああ!!」
槍を持った男はパニックになり、巨人へ槍を投げる!
しかし、巨人はその槍を軽々指に挟んで受け止め、即座に槍投げの男にその槍を投げ返す!!
男の体に槍が突き刺さり、男は倒れながら橋から落ちてしまった!
残ったのは、愛海とメガネの男二人のみ。
再び巨人はこん棒を振り落とす!
メガネの男
「うわあああああ!?」
愛海
「!?」
間一髪こん棒から避けられたものの、こん棒が橋を叩きつけた衝撃で愛海と仁も橋から落ちてしまった!
京
「愛海!!」
愛海たちが振り落とされたところを、京がワイヤーで二人を巻き付けた!!
愛海たちは落下から免れ、宙ぶらりんの状態となった。京が橋の上から愛海たちを引き上げようとするが、背後から鬼が襲ってくる!!
京
「ッ!?」
鬼に蹴飛ばされ、京も橋から落ちてしまう!!
京
「まだ諦めるかよッ!!」
京は落ちながらも虹色の球からもう一つかぎ爪を生成し、かぎ爪から爪を飛ばす!
爪はワイヤーで伸びていき、ワイヤーが鬼の首に巻き付く!
鬼は首に巻き付いたワイヤーを外そうと両手で掴むが、京たちが下へ落ちれば落ちるほど、首が締まっていく!
京たちの落下は止まり、再び宙ぶらりんになる。
京
「早く上に上がれ!!」
一番下にいた愛海は崖に手をかけ、崖へ移る。
そしてそのまま上へよじ登り、橋の方へ向かう。
続いてメガネの男も京に手をかけて、上へと上がり、橋に手をかける。
鬼はワイヤーを首から外すことができず、首がしまり、気絶寸前だ。
愛海と仁が橋をよじ登りきったところで、
ついに鬼は気を失い、そのまま崖に向かって倒れていく!
京はもう一本のかぎ爪を生成し、橋へ投げる。
ワイヤーが伸びて橋にかぎ爪がかかる。
そのままワイヤーを縮ませて、身体ごと移動させた。
両手でワイヤーにしがみつき、その場に残った。
鬼はそのまま橋から転落し、京の真横を過ぎて落ちていった。
愛海は京を持ち上げようと、ワイヤーを引っ張り、上にあげていく。
愛海
「今…引き上げるからね…」
愛海は懸命にワイヤーを持ち上げていく。
そこにメガネの男が愛海の側にやって来た。
愛海
「京君を持ちあがるの手伝って!」
愛海はメガネの男にお願いするが、彼は沈黙していた。
そしてメガネ男は愛海の背後に近づき、
重い口を開いた。
メガネの男
「お前らはこの先残しても脅威になる」
愛海
「え?」
愛海はメガネの男の発言にキョトンとしている。
メガネの男
「今回のように助け合って進むこともあるだろうが……それはできるだけプレイヤーの数を減らして残った者たちだけでやればいい」
「よってこいつらはやはり不要だ」
「万能薬とワイヤー……敵になったら厄介だからな!!」
メガネの男は、背後から愛海を両手で押し倒す!
愛海
「やめ…」
愛海はバランスを崩し、橋から転落してしまう!
京
「嘘だろ!?」
そのまま、京も愛海と共に転落してしまう!
メガネの男はその様子を見届ける。
メガネの男
「さて…早く行こうか」
彼は橋を渡り、門を開け、次へと進む……。
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