4章 男爵編
第30話 男爵と共に王都へ
男爵様から王都までの旅の詳細を聞いてる。
道は、ほぼ真っ直ぐの街道を道なりに進めば王都に着くそうだ。
王都まで馬車で30日の距離だそうで、王宮で一月後昇爵式が有るって間に合うんかい?
僕達だけなら走れば10日程で着くだろうが、男爵様が同行するって事になった。
どうすれば良い? 僕が背負って走るか?無理か普通と言うか虚弱に近い男爵様、全力疾走すれば耐えきれず死ぬかも。
ゆっくり目で様子を見ながら背負って走る、体裁用の馬車や馬は王都で買えば良い。
王都にも男爵邸があるそうだ。
王都に期日内に到着すれば後はどうにでもなる、走って行く事に決定した。
時間経過を押さえた特種マジックバッグに、あのクレイジーベアを入れているそうだ。
国王様にクレイジーベアを献上するため、そのマジックバッグも持って行く、出発は明日昼前と決まった。
メンバーは男爵様を入れて10人、念のため30日分の食糧を購入した。
食事は冒険者の野営料理、男爵様の口に合わなくとも我慢してもらうしかない、無理ならちょっと高価な干し果実も購入してある。
明日11時男爵邸に集合と決めて、アラン騎士爵邸…じゃ無かった准男爵邸に帰った。
貴族章は外出中必ず左胸に着けなければならないそうだ。
貴族と知らず無礼な事をしないよう、無礼討ちから一般人を守るためだそうだ。
代々相続して来ただけ特別功績がある訳じゃない貴族達には、見栄と特権意識しか無いある意味無法者集団である、一目で分かるようにして平民を守る必要がある。
貴族としても位の上下が一目で分かり、問題を起こりにくくする。
問題解決で一番多いのは決闘だそうだ、位の上下関係なく決闘を申し込む事が出来るそうだ。
「ご主人様、男爵様からの名馬2頭が届いて居ります」
「王都行きに間に合うよう、急いだみたいだけど今回馬車で行かない」
バンチャがけげんそうに聞いて来た。
「馬車を使われない? 歩かれると数ヵ月かかりますよ」
「僕達なら走って行けば10日かからない、男爵様を僕が背負って走っても15日あれば王都に着く」
「は、走られるのですか……では馬をお借りしてリンとメイを乗馬させ、お世話同行させます」
「……そうだな、馬の速度に合わせゆっくり走れば男爵様の負担も軽減出来る、リンとメイにはご苦労だけど頼もうか」
「馬に合わせてで御座いますか…流石特級冒険者は伊達では御座いませんね」
「リン、メイ、馬が長時間走れる持久速度で走らせて」
「「はい! ご主人様」」
僕達も合わせて走り始めた。
「アラン准男爵、こんなに速く走って疲れないか?」
背中のハンエイ男爵様が心配そうに言った。
「普通はこの3倍は速く走って居ます、ノンビリ速度のこれなら2日走り通しでも疲れませんよ」
「そ、そうか? 特級冒険者とは凄まじい者だな…」
リンとメイのお陰で、男爵様も満足される野営料理が出来、順調に王都を目指して走る。
順調な旅7日目、一目で盗賊と分かる一団30人が街道を塞いでいた。
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