第48話 颯と白雪の質問コーナー

「よし!出来たー!」


小山の声で振り返る。

「よっしゃあ二人とも!放送室をジャックしようぜ!」


「葉山先生は校長先生への連絡お願いします!このままでは入学式は出来ません!」


電話しながら○マークって許可出たんか。


「よっしゃあいくどー!」

仕方ないか。


放送室にて。


「ヘイ!新入生と保護者のみんな入学式前にごめんね!見た人はいると思うけど清涼高校が誇る孤高の天才白銀颯君が女の子を連れて登校しました!外部生の子以外はみんな気になって入学式どころじゃ無いよね!?そうだろそうだろ!?という訳で放送室を校長先生から許可もらった上でジャックしました!司会はそう!この私1-1組小山莉子だよ!知ってる人は知ってる放送部のマスコットだよ!」


「では自己紹介からどうぞ!」


「1-1組 白銀颯です。」

「1-1組 柊白雪です。」


「ありがとう!ではさっそく一つ目いきまーす!白金君は柊さんの事を好きという認識でいいですか!?」


いきなりぶっこんできやがった。まだ告白していないのに。

だが質問に答えないという選択肢は俺には無い。

「その認識で問題ない。」


俺の腕を組む白雪の力が強くなったがしょうがない。俺は嘘を吐けない男だから。


「成程ね!二つ目行きまーす!柊さんは白金君の事が好きで「愛しています!」すか!?」



被せ気味な上食い気味だった。白雪は俺に関することでぶれない女だった。


「おっ・・・おう。思ったより反応が良くて莉子ちゃんびっくり。三つめ行きまーす!二人が同じ家から出てくるとこを見た生徒がいます!これはそういうことですか!?」


「同棲してるからな。」

「同棲してますしね。」


「衝撃の事実!白銀先生のキャラ崩壊が進んでますが四つめ行きまーす!二人の馴れ初めをください!」


「ラオンでナンパから助けた。」

「正確にはそれは理由ではありません。」

「えっ?そうなの?」

「その辺は私の過去も影響しているので今日の夜にでも二人で話しましょう。ただ私が彼の生き方に惚れ込んでグイグイ攻めました。死ぬまで支えると決めています。ここで言えるのはこれくらいです。」


「柊ちゃんが攻めだったかぁ。納得。それじゃあ五つ目!結婚するって本気ですか!?」


『本気(だ)(です)』


「白銀くんは偽物と入れ替わったのかな?では六つ目!柊さんは白銀君とこのライバル会社である柊グループと関係がありますか?」


「一人娘です。結婚するのでライバルじゃありませんよ?家族ぐるみの付き合いです。」


「衝撃の事実しか出てこないけど七つ目!さり気なく隠れてる中原くんと外部生の子はどう言う繋がりですか!?」


『同じ釜の飯を食った(食べた)関係だ(です)』


「そこでユニゾンするの!?その答えは一緒にご飯食べたってだけじゃん。意味がわからないよ。まぁいいやそれは二人に直接聞くとして八つ目!二人はどこまで進展してるんですか?」


「一緒にお風呂は入りました。あと一緒に寝てます。」


あっ俺が答える前にぶっこんじゃったよ。ここは黙秘でいいか。


「成程成程行くとこまで行っちゃった感じね!じゃあ九つ目!白銀先生は高校でも改革するの?」


「周りが望むのならやる。望まないのであれば隠居する。俺が白銀である限り俺のやる事は周りの期待に応える事だ。全国2位の学力を持つ婚約者もいる事だしな。だがイジメだけは許さない。これは確定だ。」


「私は颯くんを支えるだけです。」


「深い愛を感じる返答有難うございます!では十個目!葉山先生からです!お前ら避妊はしてんのか?」


「まだそこまでやってないわ!(です!)」


「えっ?お風呂は入ってるのに?まぁいいか!白銀君は嘘のつけない男だからやってないんでしょう!それじゃ今日はここまで!また放送でお会いしましょう!」


どっと疲れた

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