第26話 買い出しと婚約指輪
「颯君。晩御飯の買い出しに行ってきますね。」
リビングでのんびりしていると洗い物を終えた白雪に声をかけられた。
「俺も一緒に行くよ。荷物持ちくらいはさせて欲しい。」
「ありがとうございます。颯君は優しいですね。」
微笑みが眩しいよ白雪。荷物持ちくらいは普通なのに。天使かな?
「いや荷物持ちは当然だから。あっ一緒に行きたいところがあるからラオンで良いかな?」
「行きたいところですか?分かりました。お供します。というか本当にここは完璧な立地ですね。学校から徒歩5分。ラオンも歩いて20分ですし。」
「空いてる土地から厳選したのがここだからね。これ以上ない立地だよ。周りが高級住宅街だから静かだし防犯カメラも至るとこにあるから犯罪も聞いたことない。」
そう。この辺に住んでる人はかなりのお金持ちの為この辺は死角なく防犯カメラが置かれている。その為犯罪という犯罪は聞いたことがない。
「中学生でこんな場所に家を建てれる颯君が凄すぎますが貰うばかりでは無く幸せにできる様な女性になれるように日々努力します。」
だから天使かな?赤面不可避のド直球だよ。
もう好意を隠す気もないよこの子。
「そう言ってもらえると嬉しいよ。とりあえず行こうか白雪。買い出しもあるから自転車で行く?」
「そうですね。行きましょう颯君!」
二人で何気ない会話をしていたらあっという間にラオンに到着した。
「まずどこから行きますか?颯君。」
「まずジュエリーショップに行こう。」
「それって・・・」
「そう。婚約指輪だよ。一応婚約した上での同棲初日だからね。成り行きだったけどおざなりにはしたく無いし真剣に考えるという意味でも記念日に二人で選ぼうと思って。重かったかな?」
白雪は首を横に振って
「凄く・・・嬉しいです・・・」
そうして潤んだ瞳で微笑みを湛えた。
そんな彼女は一枚の絵の様に美しくて
多分この微笑みを忘れることは一生無いんだろうと俺は思った。
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