第20話 深夜の電話

メッセージを見て飛び起きる。眠気が飛んでくほどのダメージを受けた。


待たせるのも悪いので通話ボタンを押す。


1コールも待たずに相手は出た。


「はい。柊です。白銀君ですか?」


「あぁ。あんなメッセージが来たから驚いてかけてしまったよ。何か用事かな?」


「はい。白銀君にお願いがあって電話しました。私を白銀君が一人暮らしする家で住み込みの家政婦として雇っていただきたいのです。」


「は・・・?」


世界が止まった気がした。

いや俺の中では止まっている。

全く意味が分からない。


「あの・・・白銀君?」


「あっ・・・あぁ。すまない混乱していた。一体全体どうして?」


「自立したいからです。協力していただけると言って頂きましたので。他意はありません。」


押しが強すぎる。だが確かに協力するとは言ってしまった。

俺は生前から嘘をつかないと決めている。

だから彼女を止める方法はもう親しかないだろう。


「わかった。君の親が許可するなら認める。」


最終兵器だ。勝った。柊グループの一人娘が同い年の一人暮らしの男の家で一緒に住むなど許されるはずが無い。


「それなら問題ありません。許可は取っています。ではいつ引っ越すかと住所をメッセージで送っておいてください。よろしくお願いします。」


「ちょっと待って柊さん!許可取れてるのか?両方から?」


「はい。この提案をする以上許可は必要かと思いまして。」


「そっか分かった。日程と住所は送っておくから。」


「はい。よろしくお願いします。おやすみなさい。」


「おやすみ。」


俺は震える指で電話を切って住所と日程を送りとりあえず寝た。

もう頭の容量がいっぱいだった。

驚きすぎて若干のキャラ崩壊を起こしていたがどうにもならんから諦めた。

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